生き抜いた十六年 最後の日本兵

劇場公開日:

解説

グァム島から帰った皆川、伊藤両氏の十六年間の生活体験をドラマ化したもので、「悪魔の札束」の甲斐久尊の脚本を、「警視庁物語 血液型の秘密 聞き込み」の飯塚増一が監督した。撮影は「天下の快男児 突進太郎」の高梨昇。

1960年製作/87分/日本
配給:東映
劇場公開日:1960年10月5日

ストーリー

昭和十九年七月--グァム島日本軍陣地は米軍の猛攻盤のため潰滅の寸前にあった。奥地へ逃げる敗残兵の中に、足を負傷した高野兵長、皆川がいた。二人は途中で西村上等水兵と一緒になり洞窟に逃げこんだ。中には伊藤兵長ら十名ほどの兵隊がいた。米軍の食糧置場襲撃に失敗し、激しい攻撃を受け、全員ちりぢりになり西村は戦死した。グァム島を制圧した米軍は士民兵を使ってジャングルの掃討を開始した。別れ別れになってジャングルを逃げまわる皆川、伊藤、高野は、ある日、偶然にも再会することが出来た。昭和二十年八月十五日--日本は連合軍に無条件降服し、三人もジャングルに米軍のまいたビラで知った。しかし、これをアメリカの謀略と思い、捕虜になれば銃殺になると投降勧告を拒否した。本格的なジャングル生活が始まった--寝床は枯枝や草で作り、お互の合図は「チッ、チッ」と舌打ちでやることに決めた。米軍の廃品棄場から集めたもので、生活必需品を作り、海水から塩をとった。共同生活にはいさかいが絶えなかった。食糧集めの得意な伊藤はともすると勝手な行動をとり、元教師高野がこれに反感を感じ、皆川がいつも止め役になった。数年の歳月が流れた--望郷の念はつのり、脱出をはかったが失敗した。三人の生活に破綻が生じ、高野は一人ジャングルの中に消えた。数カ月後、衰弱しきった高野は戻って来たが死んだ。十年経った。--伊藤が発熱して倒れ、皆川は島民に発見され米軍に捕まった。伊藤も観念した。が、二人は筒井通訳の説得にもかかわらず敗戦を信じなかった。昭和三十五年五月--二人は十五年ぶりに故郷の土をふんだ。

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