娘・妻・母のレビュー・感想・評価
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最初から金の事ばかり。
名前の通った俳優ばかり使うから、どう言った相関関係か物凄く分かりにくい。
そう言えば『怪獣総進撃』で11大怪獣が快進撃しますからね。
最初から金の事ばかり。
『お酒一本ちょうだい』って、そんな台詞回しは無い。
『日本酒を熱燗で二合ね』ですね。
『金閣寺、龍安寺、苔寺』って、修学旅行のようだ。
小津安二郎監督と成瀬巳喜男さんは全く違う。似ているようで全く違う。成瀬巳喜男さんは女性を描くのが上手と言うが違うと思う。
我が亡母は三益愛子さんのファンでこの映画も褒めていたような記憶がある。
『養老院って今は言わない。老人ホームって言うらしいですよ。あんな所で生活するよ嫌だわ』さて、こんな映画見なくとも『事実は小説よりも奇なり』
『年寄と子供は甘やかしては駄目』この考え方が現在の日本経済を動かしている。
公的施設を嫌い、個人の負担を美徳とする。正に『PLAN75』と同じ。
成瀬映画を明るく照らす二人の天使
序中盤、それぞれの家庭事情や暮らしぶりの描写、同じ家の中で別の部屋にいる時の母と娘、妻と夫、それぞれの場面がカットを切り替えて丁寧に描かれていて、ずっと見ていられるような幸せな時間だった。
還暦祝いに作成したホームビデオの中で、早回しで洗濯や掃き掃除をするデコちゃんを見て皆が笑うシーンはもう最高だった☺️
役者それぞれが個性を出していた中で抑え気味のデコちゃんの芝居が印象的だった。
「東京物語」を思わせる、親に対して他人の様に冷たい息子・娘たちの中で唯一天使のような原節子という家族の物語。と、言いたくなるが、残酷な現実を見せつつも、キャメラの視線は決して冷たいものではなく、写す人物それぞれの事情や心情を丁寧に汲み取っていたと思う。
還暦祝いに皆がそれぞれのプレゼントを用意して渡す場面や、嫁に家出をされて酔って母親に甘えたりする場面など、息子・娘として母親に接する温かい家族の描写もあり、親に対して子供たちが持つ二面性がクッキリと現れていて、家族の複雑な関係が立体的に描かれていたと思う。
ラストシーンにふと登場する、子供に疎まれながらも健気に生きる老人(笠智衆)は後光がさすかのように輝いていた。老人ホームで楽しそうに過ごす老人達など、人それぞれの幸せの在り方を示すラストは素晴らしかった。「東京物語」の無常観とは違った、人生の奥深さと味わいを感じさせてくれる作品でした。
高度成長期における家族の絆
最後に笠智衆が出てきたときには心が和んだけど、それまでは自分の家族やら兄弟、親戚の顔が思い浮かんでしまい・・・
財産分けを相談するシーンは最初に原節子が戻ってきたとき、融資の失敗が表面化したときの2度あるが、態度が変わらないのは三女の団令子だけ。それでも家族それぞれで独立することを提案していたけど、三益愛子ばあちゃんだけが置いてけぼり。原節子には仲代達矢という恋人誕生か?!と思った直後だったにもかかわらず、母親も一緒に引き取ってもかまわないという条件の京都の見合い相手・上原謙を選んでしまう。ちょっと涙が出てきたぞ。ボソっと喋るだけの仲代達矢だったけど、さすがに母親までをと考えるとなぁ・・・どうだったんだろ。
家族の絆。けっこう脆いものだったりするけど、高度成長期にさしかかった時代なので皆たくましくも思える。ユーモアある台詞もある割には小津作品とは違い、かなり深刻さとか醜さまでも強調されていたかもしれない。
甲府へのピクニックを8ミリで撮ったりする場面もあったけど、映像はプロ並み。まぁ、次男の宝田明がカメラマンだったせいもあるけど・・・
女の幸せって何なのでしょうか?
カラーワイドスクリーンで、きら星の如く沢山のスターが共演します
東宝の気合いの入れ方が伝わってきます
娘は
長女役 原節子 40歳 役は36歳
三女役 団令子 25歳 役は20歳位か
妻は
長男の妻役 高峰秀子 36歳 役もそれくらい
次女役 草笛光子 27歳 役はちょっと上の30歳位か
二男の妻役 淡路恵子 27歳 同じく30歳位か
母は
皆の母 三益愛子 50歳 役は劇中で還暦のお祝い事があります
次女の義母 杉村春子 51歳 役は65歳位か
原節子のロマンスのお相手役
仲代達矢 27歳 劇中もそれくらい
他にも森雅之、宝田明、小泉博、笠智衆、加東大介、上原謙
とまあこんな具合
沢山の人間関係の説明だけで中盤までかかります
それもギスギスした関係で、お金の話があけすけに話されます
冒頭いきなり金融商品のセールスシーンから始まりますし、小さな孫にまでキャラメルやるから遊びに行こうよ!とか、ブランコにかこつけて貸してよ!ねえ貸して!とか言わせます
なので、中盤までは息ぐるしく逃げ出したくなるのをこらえて観なくてはなりません
しかしそれも成瀬監督の計算です
後半に入ってから俄然物語が動き出し面白くなります
そこまでの辛抱です
2時間観終わってみれば、ああ成瀬巳喜男監督の作品を堪能した!という満足感が残されています
それは女の一生と言うものに対する深い感慨です
娘、妻、母
実に相応しい題名です
原節子がやはりヒロインです
東宝の成瀬巳喜男監督作品なのに、タイトルバックのテキスチャが松竹の小津作品とそっくりな布地と色目にわざわざしていたのはそれを宣言していたのだと思います
エンドマークの後、彼女はこれからはどうなるのか
京都に行くのでしょうか?
それともそれは破談にして甲府に走るのか?
女の幸せって何なのでしょうか?
彼女と仲代達矢とのロマンスシーンは見ものです
こんな原節子の満面の笑顔は、小津作品を含めて他の作品では観たことはありません
それが成瀬監督の答えなのだと思います
・家族みんなが近くにいてなんだかんだで楽しそう ・嫁に行くしか能が...
・家族みんなが近くにいてなんだかんだで楽しそう
・嫁に行くしか能がないと言われてウジウジしてる原節子の変化は頼もしい
・さーこれから!ってとこで終わってしまった
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