三人の女強盗
劇場公開日:1960年3月26日
解説
松木功・北村秀敏の脚本を、「危険な誘惑」の小林悟が監督したアクションもの。「大虐殺」の岡戸嘉外が撮影した。
1960年製作/73分/日本
原題または英題:Good-for-nothing
配給:新東宝
劇場公開日:1960年3月26日
ストーリー
タクシーの運転手浩二と知子は結婚式を間近かに控えていたが、あることから、知子に暗い過去のあることを知った浩二は、知子の哀願にも耳をかさずアパートを飛び出してしまう。浩二が客を平塚へ送った帰り道、道路上に倒れている若い尼僧を救ったが、尼僧の手に拳銃が握られていた。そしてその背後から姐御株のお竜とお恵の尼僧が乗り込んできた。浩二は三人の拳銃で威嚇され車を大阪へと向けた。そして車のラジオにより三人が宇都宮の銀行襲撃事件の犯人と知った。この三人の尼僧、実は神戸の女殺し屋で、迫田産業の女社長宮子が難波一家の代貸尾形からの借金一千七百万円の未払いを返済する資金稼ぎに、宇都宮の銀行襲撃を命令されたギャング団であった。浩二は一行から逃走の機を狙うがお竜に見抜かれてしまう。偶然お竜の太股に拳銃帯のあるのを知った浩二は急ブレーキをかけた。お竜が倒れた瞬間拳銃を手に入れる。が、拳銃は空ッポでお竜に失神一歩手前まで殴られる。お政は浩二の免許証から実家が三島であることを知り車をそこへ向かわせた。浩二の母サヨは本当の尼僧だと思い一行を歓待する。浩二は何とかしてギャング団であることを知らせようとするが、そのつどお竜の眼が光っていた。やがて沼津まで来た時、浩二はやっと解放された。浩二は急いでアクセルを踏んだ。そして電話をかけるべくある農家に立ち寄った。その時、車は一大音響と共に吹きとんでしまった。ダイナマイトが仕掛けられてあったのだ。ギャング団は迎えに来ていた宇治と宮子のワゴンに乗り継いだ。しかし、浩二の報せで非常線がはられた。尼僧服を脱いだ一行はつぎつぎと警戒網を突破したが、お竜が浩二の会社のマッチで煙草をつけたのが警官に発見されてしまった。疾走するワゴン、追跡するパトカー・白バイ……。浩二はこのギャング団から初めて女には男の愛と誠実が必要であることを知り知子の下に急ぐのだった。