極道社員遊侠伝
劇場公開日:1968年11月24日
解説
柳下長太郎と今関健一が共同で脚本を執筆し、「まっぴら社員遊侠伝」の長谷部利朗が監督したシリーズ第四作。撮影は同じくコンビを組んだ堂脇博。
1968年製作/88分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1968年11月24日
ストーリー
南山、浅野、西原の三人はある中小企業に勤めていたが、突然、解雇されてしまった。間もなく三人は、ガードマン会社からスカウトされた。新入りの三人は軍隊上りの社長古沢の同窓生の北田と、女子教官のかおりから、特別訓練を受けた。実地訓練も無事にすみ、三人は政財界の黒幕大垣の裏口用ガードマンになった。任務は大垣の孫娘の愛犬、妾の愛猫やニワトリの警護というさえないものだった。しかも、政敵を多数持っている大垣の身辺警護のために、他社の優秀なガードマンが数人いて、三人の待遇とは天地の開きがあるのだ。頭に来た南山、西原、浅野の三人は何とか大垣に認められようと、珍略、奇策を練った。そしてある日、三人は他のガードマンをペテンまがいの作戦で陥れ、ついにその力を大垣に認めさせたのだった。本物のガードマンとなって意気上る三人は、しかし、間もなくとんでもない事実を発見した。大垣邸の地下室には武器弾薬が大量に隠されていたのだった。大垣は日本転覆の武力革命を起す機会を狙っている危険人物なのだ。大垣のガードマンであるはずの三人は、この秘密を知ったため、逆に大垣の殺し屋に追われる羽目になったのだ。三人は逃げに逃げ、武器庫に追い込まれてしまった。しかし、火薬だらけの倉庫内だから、大垣側もうっかり手が出せない。そこで大垣は、三人を買収しようとした。三人は額を集めて、生命が大切か平和が大切か協議した結果、生命も平和も大切ということになり、大垣の提案を蹴って脱出、武器庫を爆破したのである。ことは無事に落着したものの、三人の戻るべきガードマン会社も今やなく、三人はもとの失業者に戻ったのだった。街に出た三人は、何事もなさそうに行き交う人々を見て、一種の感慨を禁じ得なかった。三人が、世の平和を、人々の生命を救ったのだから。