狼少年ケン トーテンポールの魔人 ピストル騒動
劇場公開日:1964年3月28日
解説
大野寛夫の原作を、押川国秋が脚色、池田宏と矢部公郎が演出した動画。撮影は菅原英明。
1964年製作/50分/日本
配給:東映
劇場公開日:1964年3月28日
ストーリー
〔第一部・トーテンポールの魔人〕狼少年ケンが住んでいる草原の動物たちは、近くのハッパー山が噴火したために大騒ぎだ。熔岩が流れ山が割れ、大傷をおったガンダルという悪魔が現われた。何百年も前にタムタム仙人に負けて石にされハッパーに閉じ込められていたのだ。ケンとチッチとポッポはガンダルを見に山に登った。火傷に苦しむガンダルは「決して悪いことはしないからタムタム仙人の処にある自分の体のアブラを取って来てくれ」とケンたちに頼んだ。ケンたちはタムタム仙人のところに急行した。だが仙人は居眠に忙しくケンたちの頼みを聞いてくれなかった。これに同情したのが、仙人の弟子小人のピープーで、密かにガンダルの油を持って来てくれた。アブラをもらったガンダルは忽ち石から魔人に変わり、悪事をやりだした。ケンたちは、再びタムタム仙人のところに急行した。仙人とガンダルは西部劇スタイルで戦った。仙人の弾丸は、ガンダルの体を次々と射ち抜き、ガンダルはついに、トーテムポールにされてしまった。 〔第二部・ピストル騒動〕田舎者で頭が悪いと、動物たちに馬鹿にされているゴリラが、森で拳銃を拾った。ゴリラはこれを武器に、狼少年ケンや、チッチ、ポッポなどを食物集めにコキ使いだした。動物たちは何とかして、ゴリラから拳銃を取り上げようとしたが、何時も失敗に終った。その変わり、ゴリラは用心に用心を重ねるため、眠ることができなかった。これを知った熊は眠る間だけ拳銃の番をしてやる、といって巧みに拳銃を取り上げてしまった。熊は忽ち王様に早変わり、ケンたちやゴリラまでが使われだした。怒ったケンは狼たちと相談、珍妙な作戦で熊から拳銃を奪った。さあ、今度はケンたちが王様を射とうと思った時は、拳銃にはもう弾が入ってなかった--。