十七才の狼

劇場公開日:

解説

「黒の駐車場」の星川清司と「ぐれん隊純情派」の増村保造が共同でシナリオを執筆「高校三年生」の井上芳夫が監督した青春もの。撮影もコンビの中川芳久。

1964年製作/89分/日本
原題:Wolf Girls
配給:大映
劇場公開日:1964年6月5日

ストーリー

谷村病院の理事長、谷村昌代は敏美の継母だ。昌代は夫の死後、若く有能な外科医梶村をだきこんで、さびれいく病院をもりたてようとしたが、次第に梶村との情事におぼれていった。梶村はそんな昌代を逆に利用して、院長松永を追い出し、病院のっとりを計ると、さらに昌代との情事にもあきたらず、看護婦珠枝にも触手をのばし妊娠させ、さらに敏美をも誘惑しようとした。敏美は、そんな大人たちの醜くさに絶望し、毎夜六本木のバーを飲み歩き、ふとしたことから傷害事件を起して少年院に送られた。敏美は少年院で安井先生と知り合い、その人間的な温さに、ほのかな愛情を感じるようになった。しかし同僚達は、お嬢さんあがりの敏美に冷たく、同室のハーフのカヨと悦子にてひどい仕打ちを受けた。しかし、その夜敏美は二人に自分の身の上を話しカヨと悦子はそんな敏美のいたいたしい反抗に同情し、さっそく三人は脱走を計画した。敏美は悦子やカヨに導かれて少年院を脱け出し、悦子の恋人アキラのアパートにかくれて梶村への復讐の機をうかがった。そのころ谷村病院では松永の紹介で梶村は済生堂病院長服部の娘節子と結婚していた。敏美は悦子やアキラの協力を得て、梶村の後をつけまわし、ある日、工事現場に呼び出して酒に酔って自由のきかない梶村をつるしあげた。梶村は泥酔し敏美の前にはいつくばってあやまるのだった。敏美はそんなだらしのない梶村の姿に復讐心も消え、だまって、その場を去ると安井先生の待つ少年院に帰っていくのだった。

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