月影忍法帖 二十一の眼

劇場公開日:

解説

山田風太郎原作“忍者月影抄”より、「雲の剣風の剣」の結束信二と「霧の港の赤い花」の森田新が共同で脚色、「江戸忍法帖 七つの影」の倉田準二が監督した忍者もの。撮影は「おれは侍だ 命を賭ける三人」の伊藤武夫。

1963年製作/87分/日本
配給:東映
劇場公開日:1963年12月15日

ストーリー

八代将軍吉宗の時世、江戸は相つぐ放火事件で、騒乱と恐怖の町と化していた。吉宗は将軍の座を紀州家に奪われた尾張大納言家の策謀であると睨んだが、確証はつかめなかった。そこで吉宗は新兵衛を使わし、密かに尾張の江戸屋敷を探るよう命じた。新兵衛の姉楓は尾張藩家老伊集院頼母の腰元として、身辺を探ったが、不審の気配は見られなかった。新兵衛も豪商に化け藩士をさぐったが、やはり何もつかめなかった。藩士と別れた後、新兵衛は数人の忍者に奇襲された。彼等こそ江戸を乱す真犯人であり、隻眼の首領竜斎の率いる甲賀十一忍衆であった。“二十一の眼”をあやつる人物は、頼母以外にないと思われた。しかし頼母はあいかわらず公儀へ忠誠を示していた。その間も江戸の火事は続き、囚人、容疑者は千人を越えた。楓から「月落ち鴉啼いて霜天に満つ」という甲賀の隠語を聞き出した。それが“囚人の脱走”を意味するものであると解いた時、すでに甲賀が率いる囚人の群れは暴徒となって江戸市中に流れ込んだ。今一度江戸に騒乱が起れば将軍職の座がゆらぐ、吉宗は将軍の名において、尾張との激突はさけられまいと決意した。その夜船遊びの頼母の船に近づいてきた新兵衛の船は、甲賀忍者に襲撃された。命からがらで逃げて来た新兵衛は、頼母暗殺を最後の手段として吉宗に進言した。この頃頼母邸は東照宮焼打を機に、将軍家をくつがえそうとしていた。楓も単身頼母に近づき刺そうとして悲壮な最後を遂げた。新兵衛一派と頼母を守る甲賀忍者との死闘は繰り展げられた。国表からの書状をもって現れた弥九郎の鋭い抜き打ちで形勢は逆転し、頼母は自害し果てた。新兵衛は見事忍者の使命を果したのだった。

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