鏡の中の裸像
劇場公開日:1963年10月5日
解説
「二人だけの砦」の松山善三原作・脚色「結婚式・結婚式」の中村登が監督した青春ドラマ。撮影は、「真赤な恋の物語」の長岡博之。
1963年製作/95分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1963年10月5日
ストーリー
江東和子と直木しづ子は白鴎学院の出身で、二人は同じ下宿に起居をともにしていた。しづ子は学院に研究生として残り、和子は川原第一美容院で働いている。しづ子には白石三郎という音楽大学の学生でナイトクラブにボーイとして働く恋人があった。しづ子はこの恋人に送金し、音楽家に大成する日を待っていた。或る日、しづ子は黒田宗敬と知り合い、宗敬は清楚なしづ子に惹かれた。しかし宗敬が白鴎美容院の経営者の長男で後継者であると知ったしづ子は、求婚する宗敬から遠ざかろうとした。和子が勤める川原美容院の若夫婦一郎と貴美子は、一郎が働く気がなく、店で働く紀子にモーションをかけたり、最近では和子に思い寄せたりで、夫婦喧嘩が絶えなかった。そんななかで丸木光子と小間使いのように使われている少年立花恵一の二人は仲良く、真実の道を歩いていた。一方、しづ子が真剣に愛していた三郎は大学を退学処分になり、情婦をつれていた。いつものように、しづ子の下宿に金策に訪れた三郎は「お金はあっても、あなたに貸すお金は無い!」と断わられ、逆上した三郎のジャックナイフはしづ子の肩を刺した。その頃、思いかなった和子と一郎の結婚式が華々しく行なわれていた。貴美子の座を奪い、ライバル紀子を坐折させた和子の顔は晴ればれとしていた。しづ子は傷心の心を抱いたまま郷里の勝山へ帰る事を決心した、東京を離れる前に訪れた川原美容院で、今は経営者として仕事に忙殺される、和子の幸福な姿を見て、自分の事のように喜びながら、去っていった。求人広告をもとめて美容院を歩く光子と恵一の姿が寂しい秋の午後のことであった。
スタッフ・キャスト
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江東和子桑野みゆき
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直木しづ子倍賞千恵子
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丸木光子水科慶子
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川原なつ沢村貞子
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川原一郎神山繁
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川原貴美子千之赫子
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黒柳ふさ枝毛利菊枝
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黒柳平次郎織田政雄
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黒柳宗敬池部良
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黒柳敬子町田祥子
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黒柳不二子中村晃子
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黒柳房子久美悦子
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女中ゆき大和田圭子
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白石三郎川津祐介
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立花恵一山本圭
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西垣徳次三上真一郎
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西垣伸子杉山徳子
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しづ子の母浦辺粂子
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しづ子の姉市原悦子
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生田正子関千恵子
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河村紀子中村雅子
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時田利子小野千鶴子
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佐藤よし子若山美枝子
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野中京子久美悦子
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青木三浦詔子
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則介田中邦衛
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ツル子樋口年子
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和子の老婆高橋とよ
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菊さん菅井きん
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パックの客若水ヤエ子
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美容院院のマダム桜むつ子
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白鴎美容院の教師水上令子
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通訳和地広幸
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秋山諸角啓二郎
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本妻三谷幸子