「薫にリンクする吉永小百合の純粋さ」伊豆の踊子(1963) しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
薫にリンクする吉永小百合の純粋さ
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原作(伊豆の踊子,温泉宿)は既読。
吉永小百合の放つ、持って生まれたとしか思えぬ純粋さは、原作の薫そのままであり、撮影現場を訪れた川端康成が「懐かしい親しみ」を感じたと述べたのも納得の佇まいでした。
子供って、急に走り出したりと云うような、突発的な動きをする特徴があると思いますが、吉永小百合の演技もその特徴を捉えたものになっていて、上手いなと思いました。
伊豆地方のロケーションの素晴らしさが作品全体に格調を齎していたし、原作からの換骨奪胎も上手いと感じました。
回想形式を採用し、現代とのブリッジを行っているのが見事です。現代はモノクロ、回想がカラーなのも面白い。
別れのシーンも青春の痛みに溢れていて抒情豊かでした。本作が名作と言われる所以を堪能し心地良い余韻に浸れました。
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