伝七捕物帖 女狐小判
劇場公開日:1963年3月24日
解説
別冊読物傑作集所載陣出達朗原作を「怪談三味線堀」の柳川真一が脚色、「江戸っ子長屋」の大西秀明が監督。撮影は「江戸っ子長屋」の鈴木重平。
1963年製作/82分/日本
配給:東映
劇場公開日:1963年3月24日
ストーリー
名物山王祭をひかえた江戸の街に贋小判事件が発生、相模屋が犯人の刃を浴び最後をとげた。名人伝七親分も百姓の後家お直に依頼された尋ね人を探すうちこの事件の渦中に捲きこまれた。尋ね人はお直の娘おみよで、奉公先の札差備前屋から消息を絶ったもの。伝七がおみよの恋人魚屋の伊之吉を訪ねた帰途、覆面の浪人組が事件から手を引けと襲い、その時伝七の子分獅子鼻の竹が浪人者の片袖から贋小判を見つけた。山王祭の当日、群衆の中で伊之吉の姉勝丸が何者かに殺された。事件を目撃していた伝七は、勝丸はおみよと間違われて殺されたと推理し、現場から立ち去ったあやしい浪人者の一団を追って贋小判事件とのつながりを認めた。祭の終ったある日、備前屋才兵衛が番町の直参旗本郷原伊織を訪ねた帰り襲われ、通り合せた目明し早縄の五兵衛によって伊之吉が犯人だと報告された。この事件は、備前屋の金蔵からおびただしい額の贋小判が発見されたことによって、贋小判の首謀者は才兵衛で、その死は一味の仲間割れによるものだと推定された。しかし伝七の推理は、才兵衛以上の大物の黒幕がいることを察知し、郷原と才兵衛の関係から行方不明のおみよがその秘密を握るものとした。ある夜ふけ、郷原の屋敷に捕方群が押しかけ鼠小僧と覚しき黒い影を追って探索がくり展げられた。これは町方では手の届かない旗本屋敷のうちをしらべるために伝七が策した狂言捕物だった。連続殺人事件がからんだ贋小判事件への伝七の挑戦は、権力をほしいままにする悪徳旗本郷原の出現によって大きな壁にブチ当たるのだが、伝七は恋女房のお俊を密偵として郷原邸に送り込むなど、事件究明に不屈の闘魂を燃やし続けるのだった。江戸の街に平和がよみがえる日も近い。
スタッフ・キャスト
-
黒門町の伝七高田浩吉
-
獅子鼻の竹堺駿二
-
お俊八代万智子
-
おみよ桜町弘子
-
お道千原しのぶ
-
伊之吉山城新伍
-
早縄の五兵衛吉田義夫
-
三太名護屋一
-
神崎小柴幹治
-
郷原伊織品川隆二
-
備前屋才兵衛香川良介
-
お春赤木春恵
-
虎造国一太郎
-
後藤勘太夫楠本健二
-
尾形藤木錦之助
-
三田村和崎隆太郎
-
勝丸霧島八千代
-
きく富永佳代子
-
甚公伊吹幾太郎
-
忠八木南兵介
-
お種高橋漣
-
奉行矢奈木邦二郎
-
刀屋のおやじ大邦一公
-
お咲西崎みち子
-
安宿のおやじ熊谷武
-
老僕尾上華丈
-
仲間土井淳之助
-
小者竹村健
-
捕手頭泉水深
-
瓦版売り島田秀雄
-
客高根利夫
-
駕篭屋A大城泰
-
駕篭屋B香住佐久良夫
-
ならず者A鈴木金哉
-
ならず者B川路允
-
町人A浪花五郎
-
町人B近松竜太郎
-
町人C浜田伸一
-
刀屋小僧安藤馨
-
浪人A藤川弘
-
浪人B小田真士
-
浪人C船越正雄
-
浪人D春川純
-
浪人E春日弘
-
長屋の内儀和歌林三津江