海猫が飛んで

劇場公開日:

解説

菊田一夫原作から「続・愛染かつら」の富田義朗と長谷和夫が共同で脚色、「しのび逢い」の酒井辰雄が監督したメロドラマ。撮影は「おったまげ人魚物語」の倉持友一。

1962年製作/94分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1962年12月5日

ストーリー

夜霧の中でひしと抱き合い、唇を合わす松浦麻美子と羽柴恒夫。二人は今、建段中の架橋“若戸大橋”に夢をかけている。この橋が完成された時、二人の恋も成就すると……。麻美子の父周造と恒夫の父源之助は若松と戸畑で石炭運搬を業とし勢力を二分する仲。勿論、二人の交際をよく思っていない。そんな中で恒夫は造船技術の勉強にアメリカへ行き、麻美子はスチューワーデス試験に合格した。三年の歳月が流れて--。二人の父の縄張りは恒夫の父の手に落ちていた。アメリカから帰った恒夫は、周造の松浦組を訪ねたがケンもホロロの扱い、おまけにその帰途、土地のやくざ神崎組幹部秋月五郎に襲われた。一方、負傷した恒夫を見舞った麻美子は恒夫に会えなかったばかりか、恒夫と南海造船社長令嬢の冴子に縁談が持ち上っていることを知り傷心を深めた。そんな二人の仲をみかねた麻美子の友人ミキの計いで、恒夫は東京へ帰る麻美子を板付空港まで追うがすでに発った後だった。東京の麻美子は同僚紀子に励まされて恒夫を長崎に訪ね、抱き合い愛を誓い合った。が、麻美子の父周造が車にはねられ死んだという電報が麻美子に届いた。“若戸大橋”開通式の日、麻美子は墓参に帰ってきていた。街の料亭では神崎と松浦組の悪徳弁護士滝川が松浦組乗っ取りをたくらんでいた。かねて滝川の挙動を不審に思い、ひそかに滝川の身辺を恒夫が探っていると知ると、五郎に恒夫を殺すよう命じた。が、彼は麻美子を想う心から恒夫を殺し得ず、麻美子にすべてを告白した。五郎の告白で神崎、滝川たちは検挙された。数日後、新装なった事務所で松浦組は再建され羽柴源之助が祝いにやってきた。すべての誤解はとけ、恒夫は若戸大橋の上で、勤務について空を飛ぶ麻美子に大さく手をふるのだった。

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