横を向いた青春
劇場公開日:1962年9月19日
解説
上田潤と西田一夫が共同で脚本を執筆、「若い爪あと」の中島義次が監督した青春もの。撮影もコンビの柿田勇。
1962年製作/66分/日本
配給:日活
劇場公開日:1962年9月19日
ストーリー
身寄りのない進とジョニィは、いつともなくこの横浜に住みついて、進に首ったけの踊り子洋子、ジョニィの恋人でメイドをしている初江、チンピラのタケシやゲイなどとグループを作ってダルマ船に寝起きしていた。ボスの進は、タカリはやるが堅気からはタカらないという妙なプライドを全員に徹底させていた。ある日、仲間の三郎がやくざ組織の三興会に喝あげされた。進はジョニィと三興会の事務所に殴りこんだが、逆に幹部の森島に散々痛めつけられて放り出された。それからというもの、進たちは三興会にことごく邪魔され、怒りはつのるばかり。進の度胸に惚れこんだ森島は、会に入ることをすすめたが、進は「やくざになる程、腐っちゃいねえ」と頑として受けつけない。三興会の圧迫は日毎にきつくなっていった。ついに我慢しきれなくなった進たちは森島ら三興会の幹部三人に闇討ちをかけて散々叩きのめした。だが終ってみると三興会の復讐は恐ろしく、進たちは故買屋の谷が勧める仕事を引き受け資金を作って高飛びする計画をたてた。谷の仕事というのはデパートの売り上げ金強奪だった。綿密な計画のもとに仕事は成功したかと思われた。だが最初から進たちを利用しようと企んだ谷が金を持って消えた。それを知った時、進たちのまわりには洋子から居場所を聞き出した三興会の連中が迫っていた。やけくそになって暴れまくる進やジョニィは、傷ついてもやくざには負けたくないという根性だけが闘志を盛りたてていた。やがて、洋子の知らせで警察が駈けつけた。「畜生!俺たちゃいつでも裏目ばかり出やがる」進の叫びが、海に吸い込まれていった。