すてきな16才
劇場公開日:1962年7月8日
解説
「悲しき60才」についで弘田三枝子のヒットソングの映画化。「サラリーマンどんと節 気楽な稼業と来たもんだ」の高橋二三のオリジナル・シナリオを、「命みじかし恋せよ乙女」の寺島久が監督した歌謡ドラマ。撮影は「女は夜霧に濡れている」の渡辺公夫。
1962年製作/85分/日本
配給:大映
劇場公開日:1962年7月8日
ストーリー
ニコニコナイロンの本社ではミスシームレス・コンテストの真最中、と、そこへ現われたうす汚ない船員、女社長の浪江に向つて「ボンジュール・マダム」と呼びかけた。パリで孤児となった孫の克美が一人で帰って来たものと分って、おばあちゃんの喜びはひとしおだが、苦い顔の連中がいる。克美にとっては叔父にあたる専務の伝八郎一派である。息子の恒男は、カメラに夢中の頼りない男だがガールハントは得意中の得意。足の悪い浪江が克美を社長のあとつぎにと考えているので、専務派の島と社長派の向井らは攻防戦を展開する。そんなことにはおかまいなく十六才の克美は、ツイスト踊って、唄っていればごきげんである。ある日、克美はパリで覚えた手相術とやらで名人ぶりをみせたことから、特別秘書課を設けて社員の手相を見ることになった。大倉、高山、中沢のファンキー・トリオがボディガードに選ばれた。克美の手相術は大好評、苦りきった伝八郎は恒男に得意の腕で克美を口説き落して結婚に漕ぎつけるよう命じた。それからは、楽しそうにデートする二人の姿が見られた。克美の手相術は百発百中、だが不思議なことには肝心の彼女自身は、いつも手袋をはめていて素手を見せないし、始終あやしい電話がかかってくるのである。克美の提案で会社の売上げは急上昇だが、若松らも懸命なまき返し作戦。そしてついに情報を掴んだか、緊急重役会議が開かれた。そこで、彼らは克美が千万人に一人という手相のない人間であり、社長たるにふさわしくないと決めつけた。今はこれまでと克美は、以前から恒男と文通しており手相術の情報提供者は彼であること、会社乗っとりの陰謀をはかる若松と向井らを一掃しようと二人で計画したことを明らかにした。今日は克美の誕生パーティ、一同の祝福に幸せそうな克美、ツイストも踊る皆も嬉しそうだ。