英語に弱い男 東は東西は西

劇場公開日:

解説

「抜き射ち三四郎」の才賀明のオリジナル・シナリオを、「猫が変じて虎になる」の春原政久が監督した喜劇。撮影は「街に気球があがる時」の山崎安一郎。

1962年製作/74分/日本
配給:日活
劇場公開日:1962年6月24日

ストーリー

“江戸ッ子寿司”のおやじ庄助は英語が大嫌いだが、お向うの寿司屋“レッド・フィッシュ”の主人大吉は無頼の英語好きで、二人は犬猿の仲。女房をなくした庄助は、家事や息子浩の世話は高校生の娘和子にまかせ、板前の安太を相手に店で寿司を握っている。祭りが近づいて、お神楽をやるかツイストにするかで、庄助と大吉は町内会の席上で大ケンカをやった。親同士とは反対に、庄助の娘和子と大吉の甥の五郎は同級生で大の仲良し。ある日、庄助と大吉に耳よりの話が持ち込まれた。近く外国人経営の観光ホテルが建つことになり、地下に日本の味を売りものにする飲食店街を設けるが寿司屋には“江戸ッ子寿司”と“レッド・フィッシュ”が候補に上っているというのだ。大吉は大喜びでますます英語に熱を入れ、店の装飾もキャバレー顔負けなら寿司のタネもハムやソーセージまで揃えて大ハリキリ。庄助も今は地下の店ほしさに、浩の小学校の先生房枝に英語を習い出す始末、庄助と房枝はお互に好きになるが、庄助が流行におくれまいと、ツイスト喫茶で芸者と踊ったことが耳に入り、庄助に愛人がいると誤解した房枝は、前から話のあった男と結婚することにきめた。それを悲しんで浩は家をぬけ出し、海辺の画を描きに行っている房枝を追った。折も折、ホテルの外国人女社長が下検分にやってきたが、“レッド・フィッシュ”を見て、「私は日本の味が欲しいの!」とオカンムリ。一方、庄助は房枝から「ヒロシブジ」の電報をもらってホッと安堵の胸を撫でおろした。かくて勇み立った庄助の、腕によりをかけた寿司の味は女社長の気に入って契約がまとまった。やがてホテルの地下で開店した寿司屋は庄助の年期を入れた腕とすべてを水に流した大吉の英語が評判になって大繁昌。庄助と房枝の結婚する日も近い。

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