湖愁(1962)

劇場公開日

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解説

川内康範原作を「右門捕物帖 まぼろし燈篭の女」の鈴木兵吾が脚色、「めぐり逢う日まで」の田畠恒男が監督したメロドラマ。撮影はコンビの布戸章。

1962年製作/89分/日本
配給:松竹

ストーリー

昭和十八年--東北のある町で移動劇団の花形女優、堀真知子は新鋭技師の高宮謙一とふとしたことから知り合った。召集令状の来ていた謙一は、真知子と共に入隊前の五日間を山中湖畔にある謙一の別荘で過した。別荘を訪れた謙一の母さとじは、真知子を高宮家の嫁として迎えるのに反対だったが、表面にはださずにいた。間もなく謙一は出征した。そして真知子は女児由美子を生んだ。しかし、謙一は戦死してしまった。そのためさとじは息子の血を引く由美子を、真知子の巡業先まで追って、真知子のいないすきに連れ去ってしまった。昭和三十七年--由美子は日本の生んだ天才バイオリニストとして、パリ留学から帰国した。帰朝リサイタルを前に、由美子は母が高利貸として生きている噂を耳にした。その頃、由美子の母真知子は、女高利貸として東都金融界に名を知られていた。愛する子供を連れ去られ、激しい苦悩のはて自殺まで企てた真知子であったが、彼女は世の中は金より以外に信用できるものはないと知って、金の亡者みたいな生活にはいったのだった。週刊日本の記者堤は、この特ダネをかぎつけた。堤のインタビューを受けた真知子は、娘由美子の生きているのを知って喜んだ。だが、表面では私に娘はいないと堤にいい切った。真知子は深井五郎に由美子の調査を依頼した。空襲でさとじに死なれた由美子は、婆やせんに育てられ、高校の時、有名デザイナー桂文子の後援で、フランスへ留学したのだった。真知子の巨万の預金通帳はすべて由美子名義になっていた。真知子はどこかできっと生きている娘の幸福を祈りつづけていたのだ。堤は由美子にくい下った。堤は彼女の出生の秘密と、母真知子の現在の生活を話した。無性に母に会いたくなった由美子は、公演を前に父母の想い出の地山中湖に向った。新聞は由美子の失踪を報じたが、今では由美子を愛する堤はその真相を記事にしなかった。数日後--堤の計らいで再会した母娘は、涙のなかでしっかりと抱き合うのだった。

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