愉快な仲間(1962)

劇場公開日:

解説

「べらんめえ中乗りさん」の甲斐久尊と「南太平洋波高し」の渡辺邦男が共同で脚本を執筆、渡辺邦男が監督した喜劇もの。撮影もコンビの渡辺孝。

1962年製作/86分/日本
配給:東映
劇場公開日:1962年3月7日

ストーリー

前科三十三犯の善太郎は刑期満ちて釈放された。が、苦労の多い娑婆よりも食べる心配のいらない刑務所の方が、どんなにマシだろう。何とかして刑務所へ戻りたいと、傷害罪を狙って与太者相手に暴れたところ、若い女を助けるハメとなって失敗。それではと、料亭喜楽で無銭飲食を試みるが、善太郎が与太者から救った女が女将綾子の娘でこれも水の泡。善太郎は綾子を説き伏せ、やっと刑務所へ逆戻りできた。スリの児玉、強盗の高橋、強姦犯の佐伯、置き引きのゲイ・ボーイかおる、そして愛人美那子のため傷害罪を犯した大学生林などが、善太郎を特別扱いしてくれた。竹を割ったような性格と、バカ正直さが皆の信望を集めずにはおかないのだ。その善太郎も誠実な榎老看守にだけは頭が上がらない。今度の堤防工事も、善太郎は榎の心意気に感じて引き受けたのである。堤防を完成してこの人々を水害から護ろうと、囚人たちは喜んで働き、工事は急速に進捗した。ところが、面白くないのはこの工事で一儲けたくらむ県会議員で土木請負業の神谷だ。彼はダイヤモンドの滝を使って囚人たちにストライキを起させようと煽動した。それを耳にした榎老看守の娘八重は善太郎に告げ、ストは未然に防がれた。そこで、神谷は子分たちを集めて堤防破壊にかかった。かくて、神谷一味と刑務所から脱け出した囚人たちの大乱闘となるが、善太郎たちの奮戦で堤防を護りぬくことができた。しかし、集団脱走の罪はまぬかれないところだが、榎老看守の奇智に富んだとりなしで、所長から表彰されることになった。八重ははじめ、囚人を軽蔑していたが、やがて児玉を愛するようになった。ある日、善太郎に綾子から手紙がきた。彼女は汚職の相談に使われる料亭を売り払い、子供相手の保育園を開いたという。やがて、善太郎たちは仮釈放の恩典に浴した。刑務所の門前では、八重が児玉を、美那子が林を待っていた。善太郎は県の土木課長をこらしめてから、綾子の保育園へ足を向けた。

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