劇場公開日 1961年6月28日

「脚本はこう書け」女の勲章 タンバラライさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0脚本はこう書け

2024年6月30日
PCから投稿

変な感想 だが、どんな原作だったんだろうと思った。女の勲章って何だ? 原作が面白かったのか? 原作を圧縮しただけなのか?新藤兼人のオリジナリティがどのくらい入っていたのか?
この作品は 見終わった後・・ ああ そうだったのか・・とかそういうものは全然ないけども面白かった。言い表せない 何が固まりのようなものが 心に残った。 見事な脚本だと思った。 そして 女たちが とても美しかった。 やっぱり美しい女はいい。特に京マチ子は美しく、変化していく女の有様を実に見事に演じていた。またその変化していく過程の心境を中心に シナリオを構成したために 作劇が成功したように思った。後でよく思い返してみると 同じようなことを 2回 3回とは を繰り返しているだけ。しかし、主人公の心境は変化していく。それを柱にしてあるので 男が何を考えてるのかわからないという サスペンスが成功したのろう。一見複雑に見える 映画 脚本も分析してみると実に単純だ。綿密な伏線を立て、ディテールに凝り、クライマックスを面白くし、 一つ一つのシーンを丁寧に撮影していくと2時間になってしまうのだ
それにしても不毛地帯 華女系家族 麗なる一族 暖簾 白い巨塔 そしてこれと、山崎豊子は凄いな。
あと一つ
白い巨塔で橋本忍は女たちの話を全てカットして見事な作品にした。この作品で新藤兼人は女たちのみを描いて傑作 にした。二人の巨匠 脚本家 対決も面白かった。

タンバラライ