金づくり太閤記
劇場公開日:1960年12月11日
解説
加藤経太郎の「金づくり太閤記」から、沢村勉と川崎徹広が脚本を書き、「サラリーガール読本 お転婆社員」の川崎徹広が監督した喜劇。撮影は「みな殺しの歌より 拳銃よさらば!」の太田幸男。
1960年製作/91分/日本
原題または英題:Storm on the Silvery Peaks
配給:東宝
劇場公開日:1960年12月11日
ストーリー
平山周平は桜レーヨンの総務課長で、無遅刻、無欠勤が自慢だが、大の頑固親爺である。長女の好江は桜レーヨン勤務の中村太郎にとつぎ、夫婦そろってのガッチリ屋。次女の幸子は大学生で、人形グループの仕事に熱を入れている。長男の健太は中学生で、そんな平山家を上手にきりもりしているのは後妻の三千代だった。三千代は秘かに株をやっていたが、周平の甥勇二が大矢証券にいて彼女の金づくりを助けていた。勇二には桜レーヨンに勤める陽子という美人の上とくいができた。彼女は三年前から株をはじめ、百万近く儲けていた。不動産で金づくりしている牧原は、陽子に不動産投資を勧めていた。勇二は気が気でない。周平を松宮という男が訪ねてきた。幸子と婚約したいという。周平は寝耳に水の話にカンカンである。陽子は牧原の勧めで伊豆の分譲地の下検分に出かけた。ヤキモキした勇二は、陽子の弟孝之を私立探偵に雇った。同じバンガローに泊ることになった牧原は陽子に迫った。その光景が孝之から誇張されて勇二に報告された。勇二はヤケ酒をあおると飲み屋の京子をアパートに連れこんでしまう。その頃、牧原の手を逃れた陽子は勇二に電話した。電話口に出た京子に悪たいをつかれてカンシャクが爆発した。勇二は京子の誘惑をふりきって三千代のもとに逃げこんだ。そんな勇二を陽子は信じないで、今までの株全部を売り払い南日本電鉄に切りかえた。が、南日本電鉄の株は大暴落。二百万円を失った。好江が子供を生ましてくれない夫とは離婚したいと言い出し、幸子が家を飛び出し、三千代の金づくりがバレ、周平の怒りは極限に達した。折も折、松宮が周平に会いたいという。皆揃って出かけた。ひかりホームで、松宮、幸子らの人形グループは親のない子たちに人形芝居を見せていた。周平の心もなごんだ。三千代の金づくりも、幸子の嫁入道具を買い揃えるためだと分った。勇二も三千代の証言であの晩のアリバイが成立、陽子と無一文から再出発することになった。