団地妻 奪われた夜

劇場公開日:

解説

隣近所への見栄から車を購入したためにひき起こした交通事故を利用されて、幸福な家庭を破壊されていく過程を描く。脚本は吉原幸夫、監督は「団地妻 女ざかり」の遠藤三郎、撮影は「白い天使の抱擁」の安藤庄平がそれぞれ担当。

1973年製作/72分/日本
配給:日活
劇場公開日:1973年1月13日

ストーリー

江上郁夫の妻美智子は、団地の住人たちの間にもマイ・カー族が増えたのに刺激されて、自分たちも購入しようとスナックで働いていた。そんなある夜、店の客で、車のセールスをしている畑中から新車同様の車を勧められた美智子は、その車に乗り、団地周辺を走らせてみる。が、突然、車の前を横切る人影を見つけて急ブレーキを踏む、ぶっつけた衝撃が感じられる。車を降りて後ろを見た美智子は、よろめくように去って行く老婆の姿を見つけたが、声をかける勇気もなく、再び車を走らせた。帰宅した美智子は、老婆の幻影に怯えて落ち着かず翌日、店を休む。その日。死んだ老婆の代理と称する男から電話があったが、すぐ切られてしまう。そんなところへ、畑中が現われた。車の登録のため、営業所まで来て欲しい、というのである。彼の車に同乗した美智子は、車の洪水を見ているうちに恐怖心が昂じて、錯乱状態になってしまった。そんな彼女を見ていた畑中は、車をモーテルにつけ、精神安定剤と称して、美智子に麻薬を射つ。そして、抵抗力を失った美智子を畑中は意のままに扱い、欲望を遂げるのだった。それ以来、美智子は事故をネタに、畑中と、彼の知人の高木の二人に思いのままに弄ばれてしまい、見舞金の名目で金を捲き上げられていった。やがて、ようやく不審を抱いた美智子が、警察に届ける素振りを見せたことから、事故にあった老婆が生きていることを畑中から聞き出した。ホッとする美智子。さらに、郁夫が栄転となり二重の喜びに浸っていたところへ、刑事が訪ねて来た。高木と畑中が検挙され、麻薬と轢き逃げ容疑者として美智子の同行を求めるために……。

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