(秘)女子大寮

劇場公開日:

解説

女子学生寮にカメラを持ち込み、その実態をさぐる。脚本は「女たらしの帝王」の小野竜之助。監督は「温泉ポン引女中」の荒井美三雄、撮影は「極道釜ケ崎に帰る」のわし尾元也がそれぞれ担当。

1970年製作/89分/日本
原題または英題:Inside a Girl's Dormitory
配給:東映
劇場公開日:1970年11月21日

ストーリー

智、徳、美をモットーとする京都西京女子大学の新学期。その男子禁制の鈴懸寮へ入った新入生--若杉美那子、服部リカ、島木万里らは、早速上級生の寮長、布川千枝から下着検査を受けたり、風紀問題でクギを刺されたり、その余りにも封建的な方針にたちまち反感を持ってしまう。絶えず意地悪な目を光らせ、きびしい監視を続ける千枝のもとで一同の戦々恐々の生活が始まる。いきおい青春の奔流を持て余した彼女らのエネルギーは外部に向けられた。やがて美那子は喫茶店でアルばバイトを始め、中村精二という大学生と知り合い、一緒に遊び歩くようになる。万里も幸雄という恋人ができた。そんな彼女ら寮生の駘蕩然とした空気を逸遠く嗅ぎつけた付近の工員、正がある夜、女装して鈴懸寮へ忍び込んだが、上級生の村上則子が発見して大騒ぎとなり、捕えられた正は素っ裸にされて追い出されてしまう。この騒ぎのあと千枝は一年生を手なずける手段として良子に近づき、おびえる良子と無理矢理にレズ関係を持ってしまった。数日後、無断外泊をして外国人とホテル街をうろつく貴代の素行が、千枝の手によって寮生の前で暴かれ、学園を去らねばならなくなる。千枝が良子を使って調べさせたのだ。勝ち誇った千枝は、この事件を機にますます寮規をきびしくする。おかげで夜のアルバイトもできなくなった千枝は、新聞広告で自分を売り、パトロンを持ってしまう。一方、スパイ行為をやって寮生たちから村八分にされた良子は、バーで酒を飲んだうえ不良に犯され、妊娠してしまいこれを千枝に知られて自殺してしまう。残された遺書には千枝に責められた事実がしたためられてあった。美那子たちは監獄のような寮規則を押しつけた学校側に責任があるとして一致団結。闘争委員会を作って規則の徹底的改正を学校側に迫った。驚ろいた学校側は緊急理事会を持つが、問題が問題だけに一層硬化し、実那子たちは寮の周囲をバリケードで固めて篭城した。男の学生を狩り集めキャンプファイヤーをして体制打倒のゴーゴー大会を始めたりするうちに、騒ぎはますます大きくなってマスコミもこの問題を嗅ぎつけだした。結局、事態のなりゆきと信用の失墜を恐れた学校側はとうとう“男子立入”の項を除いて、あとは全面的に条件をのまざるを得なくなり、闘争は美那子たちの圧倒的な勝利となった。鈴懸寮の屋上には、さながら戦勝を祝う万国旗の如く、晴れて色とりどりの下着の干し物が風にひるがえっていた。

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