劇場公開日 1988年5月28日

「日本映画は死んだ」嵐が丘(1988) ろーけんさんの映画レビュー(感想・評価)

0.5 日本映画は死んだ

2025年8月1日
PCから投稿

写真も演技も低レベルで緩衝領域に至ってない。
なぜ日本映画はダメになったのか?
理由はいろいろ語られているが、私は「排他的になってしまったこと」――それが最大の要因ではないかと思っている。

ちょうどその頃、私は東京で、有名な脚本家の先生のもとで脚本を学んでいた。講座が終わった後、グループで。ご指導いただいた三年間のあいだには、いくつか光る作品も生まれた。だが、そうした作品は例外なく、コンクールの一次選考で落とされた。
不思議に思い、「なぜですか?」と先生に尋ねてみた。すると、先生はこう言った。

「面白い奴を見つけたら、一次で落とします。」

つまり、才能のある人間は排除されるということだ。コネも後ろ盾もない“本物”は、既存のプロと、その繋がっている若手にとって脅威でしかない。だから最初から入れない。
そうして、才能のある者たちは映画界から閉め出された。結果、日本映画は力を失い、静かに滅びていった。
残念なことではあるが、希望がないわけではない。舞台から三谷幸喜が登場した。漫画や小説の世界は、まだ門戸が開かれている。外から面白いものが入ってくる構造があるから。
だが一方で、日本のテレビドラマに出てくるタレントたちの演技――あれはもう、見るに耐えない。あまりにもレベルが低すぎて、最初から見る気すら起きないのだ。

KIDOLOHKEN
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