鹿島パラダイス

劇場公開日:

解説

70年代の初頭に来日した二人のフランス人が製作した長編ドキュメンタリー。当時27歳のベニー・デスワルト(監督・脚本)が社会学の知識と堪能な日本語を生かしてマイクを握り、当時41歳のヤン・レ・マッソンがカメラを担ぎながら共同監督・共同脚本を担当、巨大開発の典型というべき鹿島コンビナートに焦点を定め、高度成長期の日本を赤裸々に捉える。仮構の善左衛門という中年の農民が案内人となり、大阪万国博の賑いや首都街頭の一見過激な機動隊との衝突などとは無縁の、昔ながらの家族主義と義理に縛られた日本の農村風景を活写していく。しかし、農工両全の旗印のもと資本の意思が肥沃な大地を侵食しはじめるや、開発景気に沸き立つ農民は自ら土地を手放し、そこが歓楽郷に取って代わられるのを茫然と眺めざるを得ない。善左衛門が没落農民から都市プロレタリアートへと分解していく前途を直感する一方、土地を死守する三里塚農民の闘争をも捉えていく。1973年度ジョルジュ・サドゥール賞を受賞。

1972年製作/フランス
原題:Kashima Paradise
配給:「鹿島パラダイス」首都圏上映実行委員会
劇場公開日:1985年8月26日

ストーリー

※本作はドキュメンタリーのためストーリーはありません。

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