「何と豊かな窮乏か」どん底(1936) くーにー62さんの映画レビュー(感想・評価)
何と豊かな窮乏か
フランス。革命の本家だよ! 叛逆万歳!
木賃宿に巣食うむさ苦しいジジババたち。訳ありな彼らにはそっと寄り添うようなショット。胡散臭い支配階級には目障りな障害物を執拗に往復させるカメラ。おのれら鬱陶しいんじゃクソ! っていう映画的話法。
確かに古臭い。型にはまった芝居には失笑を禁じ得ない。しかし、これを超える映画が近年どれだけあっただろうか。
大戦前の、いやさ19世紀ヨーロッパの、たぶんそうであったのだろうと思わせる栄華と、その対極の貧しさ。貧しいけれども心は豊かだヨ。
ジャン・ギャバンの若いこと!
4Kレストア素晴らしい!
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