燃ゆる大地

解説

ウィリー・ハース氏、テア・フォン・ハルボウ女史、アルトゥール・ローゼン氏が共同で書卸した台本により、「最後の人」「ファントム」等と同じくF・W・ムルナウ氏が監督したもので、主役は近来認められた性格俳優ウラジミール・ガイダロフ氏で「ファントム」等出演のリア・デ・プッティ嬢、「蠱惑の街」等出演のオイゲン・クレッパー氏、「焔の裡の女」等出演のアルフレッド・アベル氏、及びヴェルナー・クラウス氏やエドゥアルト・フォン・ヴィンターシュタイン氏が出演している。無声。

1922年製作/ドイツ
原題:Burning Soil Der Brennende Acker

ストーリー

名望ある農園主ペーター・ロッグの弟ヨハネスは富貴と名誉を渇望する野心家で、老父の死後帰農することを欲せず、ラドマー老伯爵の秘書として働き、財産相続者である令嬢ゲルダと親しんだ。しかし伯爵の死前遺言状に大油田だけは後妻ヘルガに與える旨が書かれてあるのを知りヘルガと結婚を約して、資本家に説いて油田大投資を密かに契約した。所がヘルガはヨハネスの不在中生活費に換えるべく油田をヨハネスの兄ペーターに売却した。ヨハネスはそのことを知ってヘルガを叱責して油田を取戻させた。ヘルガはヨハネスの本心を悟って遂に入水して死んだ。ゲルダもヨハネスは財産のみが目的であると知って油田に建てられた広大な建物に火を放って焼払った。ヨハネスは始めて自分の所業が誤っているのを知って故郷に帰った。ヨハネスの帰るのを待っていた真の愛人マリヤの悦び。

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