朝やけ

解説

「愛国者」「不滅の放浪者」のグスタフ・ウツィツキが監督したギュンター・スタペンホルスト作品で、フライヘル・フォン・シュピーゲルの原案によりゲルハルト・メツェルが脚色したもの。キャメラは「愛国者」「会議は踊る」のカール・ホフマンの担当。主演者は「三文オペラ」「夢見る唇」のルドルフ・フォルスターで、新人カミラ・スピラ、エルゼ・クノット、アデーレ・サンドロックを始め、「M」「炭坑」のフリードリッヒ・グナス、「激情の嵐」「会議は踊る」のフランツ・ニクリッシュ、フリッツ・ゲンショウ等が助演。

1932年製作/85分/ドイツ
原題または英題:Dawn Morgenrot

ストーリー

世界大戦!北ドイツのメーアスキルヒェンの町は武勇沈着を以て鳴る潜水艦長リーアス大尉を生んだ。彼の率いるU・ボード第二十一号にはこの町出身の乗組員が二名いた。一人は無電技師のヤウル、一人はフレデリック中尉である。中尉は幼な馴染の市長の愛嬢ヘルガを恋していたが、彼女はリーアス艦長に密かな想いを捧げていた。第二十一号にはその他ベームという舵手、水雷射手ユラツイック、気むづかしやのペーターマンがいた。そして彼等の上に軍神の如く畏れられ、父の如く慕われてリーアス大尉がいたのである。今U・ボート第二十一号は敵の包囲を切り崩す重大な使命を帯びて大海に潜った。或日三隻の敵艦を発見して一隻を沈めた第二十一号が他の二隻の追跡をのがれ、危期を脱して浮び上った海上には一隻の帆船が浮んでいた。第二十一号は早速停船の信号を行い、何の疑もなく近づいて行った。すると帆船のデッキに突如大砲がせり上り戦いは開始された。烈しい戦闘の後遂に第二十一号は敵船を海底に葬ったが、自身も烈しい損傷を受けて海底に沈み、浮み上る事は困難になった。艇員の生命を救う路は只一つ、それには艇長を残さなくてはならない。併し全艇員は艇長と生死を共にすることをちかった。その時恋に破れたフレデリック中尉と、ペーターマンの死によって第二十一号は再び浮び上ることを得、艇長と残りの乗組員は漁船に救われた。華々しい凱旋、メーアスキルヒェンの町は喜びに溢れた。しかし東の空に曙光映ゆる時Uボート第二十一号は再び大海に乗り出すのだ。母を捨て、妻を残して行く、ますら武夫の涙かくした強い胸にも朝やけが火と燃え立つ。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

映画レビュー

映画レビュー募集中!

この作品にレビューはまだ投稿されていません。
皆さまのレビューをお待ちしています。
みんなに感想を伝えましょう!

レビューを書く