パミール

解説

「世界の屋根」と呼ばれる中央アジアのパミール高原を1928年に探検した記録映画である。映画は、この海抜数千メートルの高原地帯に於けるあらゆる自然現象を詳細に写しとっている。ウラジミール・シュナイデロウ氏指揮のもとにエリアス・トルチャンのキャメラはパミールを中心として山獄、氷河、草原、及びその棲息物、その他を殆んど剰すところなく収めた。この映画の中心となっているものを大別すると前半は主としてキルギス族の異様な生活風俗、そのスポーツ等で後半はタニマス谷を擁して屹立する高峰、氷河等の研究的な踏査の二つになっている。そしてそれらの材料は一行がロシア、ドイツ両国の科学者の寄り集まりであるだけに頼る科学的な見方で委しく説明されている。オイゲン・ボイヤー氏が編集した。(無声)

1928年製作/ドイツ
原題:Pamir

ストーリー

世界の屋根と呼ばれるパミール高原は世界地図上に残る空白の一つだった。一九二八年の夏季を利用してソヴエト・ロシア科学院及び特設ドイツ科学協会の探検隊はロシアドイツ両国政府後援の下にこの空白を探り貴重なる収穫を得て帰国した。この時の記録は特設ドイツ科学協会報告書として発表されたが、同時に一行の動静はエリアス・トルチャンによってカメラに収められ、オイゲン・ボイヤーの編集を経て実写映画「パミール」となった。この映画の内容は中央アジアウヅベクの小都オツシュを出発した探検隊がアライ山系の難路を辿って3000メートル以上の峠を越え、アライの渓谷に棲むキルギス族の生活を見、更に標高4300メートルのキンルアートの嶮を通ってパミールの草原に至り、カラクル湖、タニマス谷、レーニン峰等を踏査する過程を記録したものである。

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