波高き日

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解説

文豪ヘンリック・イブセンの叙事詩『テルイエ・ヴィーゲン』を、シェーストレムが主演・監督した作品。

1916年製作/スウェーデン
原題:A Man There Was Terje Vigen

ストーリー

鳥も通わぬ北海の一孤島に、滔々と寄せては返す荒波を友として一人寂しく老の身を過すテルジーという漁夫があった。彼の死んだ様な表情は只安らかな一生を物語る様であるけれど、一度彼の脳裡に過ぎにし昔の痛ましい記憶が喚起される時眼は憤りと恨みに輝き復讐の炎は彼の全身を焼き尽す様に燃え上るのであった。彼の半生にはどんな訳が有るのだろう。其はナポレオン戦争の時であった。本島との交通を断たれたテルジーの島には糧食が次第に欠乏して来た。餓に泣く我子の叫び--其は如何に彼の胸に響いた事か。彼は雄々しく立った。小さきボート、二本のオール、数日の間或は波と風とに戦い、或は厳重な敵の監視の眼を逃れつゝ遂に本土に着いて購い得た二袋の小麦。再び三日の苦痛を忍んで嬉しや島の見える点迄来た時に見張の敵艦に捕えられ、折角の苦心も水の泡小麦の袋は海の底へ沈んで終う。只其のみか身は敵国の牢獄に繋がれて五年の歳月は夢と過ぎた。やがて平和が来て彼は故郷に帰ったが、嗚呼彼の望の夢は空しかった。浜辺に立った花も無き墓其が愛する妻と子の永久に眠る安息所であったのだ。或る波の高い日であった。一隻のヨットが波に揉まれて難破しようとするのを見てテルジーは死を冒して救助に向ったが、其持主は恨重なる彼の艦長であった。此時テルジーは我身諸共船を沈めて恨を晴そうとしはしたものの、いたいけの子供が彼に縋って助を乞うのを見て、吾子の事も想い出でゝか古き恨はサラリと忘れて彼等を許した。波も収まる翌朝、感謝に満ちた彼等を送るテルジーの面は喜悦に輝いて居たが、彼の心は永久に寂しい影を宿すであろう。

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