恋の後

解説

ピエール・ヴォルフ氏とアンリ・デュヴェルノア氏合作の舞台劇を映画化したもので、モーリス・シャンプルー氏が脚色監督した。主役はアンドレ・ノクス氏で、ブランシュ・モンテル嬢とジャンヌ・プロヴォー嬢とが対手役を勤め、コメディ・フランセーズ座付のエミール・ドレン氏を始めジャン・ミシェル氏、ド・ロメロ氏、ド・ケルデック氏等が助演するほか、子役シグリスト君、ラングレエ君が出演している。ちなみに原作の舞台劇は、パリヴォドヴィル座でリュシアン・ギトリイ氏とガビイ・モルレエ嬢とが演じて好評を博した四幕物である。無声。

1924年製作/フランス
原題:After Having Loved Apres l'Amour

ストーリー

歴史家フランソワ・メゾオルは齢既に五十に垂んとして妻ニコオルに隠し男があるのを感づいた。フランソワは学者であるだけに結婚だとか貞操だとかいう問題に対して純な気持ちを抱いていたので、妻の不貞を非常に憤った。そして、いろいろな妄想を描いては煩問した。その時ある衣裳店の女店員ジエルメエヌとフランソワは偶然にも相識る機会を得た。彼女は若く美しくそして素直な娘だった。妻の不貞を知ってから仕事にさえも興味を失っていったフランソワは、ジエルメエヌによって新しい生活新しい感情を生活することが出来た。フランソワはモンマルトルのささやかなジエルメエヌの住居を訪れることを如何ばかり悦んだろう。しかし幸福ははかない。ジエルメエヌは彼との仲に出来た子を産むと間もなく他界した。運命は奇しく、ニコオルも仇し男の胤を同じ時に産み落とした。その雪降る夜フランソワは二人の赤ん坊をすりかえた。それから五年の月日が流れた。ニコオルは良人とジエルメエヌとの子供を我が子とのみ思って大事に育てた。しかし彼女の子供はジエルメエヌの兄ルフィエルナン夫婦に育てられ、少なからず虐待を受けていじけた子供になっていた。ある日、ニコオルの仇し男だったメベエルは我が子見たさにメゾオル家を訪れた。ニコオルは今ではメベエルの顔を見たいとは思わなくなっている。フランソワは辛辣な皮肉を言ってメベエルを追返した。ニコオルのくだかれた心を更にうちのめすようにフランソワは五年前のジエルメエヌとの情事を打明け、隠し子まであると披露した。そして、実はニコオルの子であるアンドレをルフィエルナンから取戻した。フランソワは我が子のジャックとアンドレとを左右に並べて皮肉な笑を浮べた。

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