謝肉祭の夢

解説

「建国の美姫」「我が夫夜の記者」等出演のヘラ・モヤ嬢主演のテラ映画でヨーン・ブラント氏の原作、オットー・リッペルト氏の監督である。「ゼノアの騒動」等出演のマグナス・スティフター氏や「亜細亜の戦鼓」等のラルフ・レッティンガー氏が出演して居る。無声。

ドイツ
原題:Ash Wednesday

ストーリー

若き者は唯青春の夢をゆめみる謝肉祭の夜。美しきルイスは父と共にワルロの宮廷にヴァイオリニストとして立つ。麗しき若人ヘンリー王子と彼女の間に恋の花咲きしは其の一夜を始めとした。時は過ぎて再び謝肉祭は来た。二人の胸に秘める想いに変わりはなかったが、王子に恋するカロリン姫と、秘書役ワーナーの奸策はようやく二人の仲を裂こうとして居た。或る暗き影に脅えつつあった国王アルバート公爵は姫と王子との婚約を無理に成立せしめんとしたが正直な意志の弱い王子は父の命令にそむきかねた。しかし王子の胸の切なる思いは消ゆべくもなかった。之を知った国王と姫とワーナーの三人の陰謀は更に進み遂に王子はルイスの心を疑った。ルイスは反狂乱に彷徨い歩いた。父も死し母の姿も見えず、彼女は死を己れの行く途として選んだ。流石に陰謀者は悔い改め、息子はルイスの真心を知った。皇子が彼女を捜し出した時彼女は既に永い眠りに就いて居た。

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