「オルフェウス神話を1950年代のパリで」オルフェ(1950) SpicaMさんの映画レビュー(感想・評価)
オルフェウス神話を1950年代のパリで
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コクトーの描く死の世界が面白かった。
オルフェウスは死の女神に見初められて死の世界に行き、行き詰まりを感じていた詩の創作意欲を掻き立てられる。死神(マリア・カザレス)は美しく、二人は恋に堕ち、オルフェは生の世界に戻っても夢うつつの身になってしまう。身重の妻はそれを嘆き悲しんで交通事故死。美しい死神は死の世界の裁判にかけられて人間と恋におちた罪を問われ、詩人との恋はなかったことにされる。
有名なマレーの写真ー鏡の中の自分に頬擦りしているようで、どんだけ自分好きなのよ!とつっこみたくなるやつーは、オルフェが死の女神様に恋焦がれている場面だったことがわかったのはスッキリな件。
それから、美人の死神のアシスタント兼運転手のおじさんも、オルフェの奥さんに恋していたという話で、なんだかコクトーって可愛い人だな、と思った。
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