シンゴアラ

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解説

戦後わが国に初めて紹介されるスウェーデン映画で、フランスとの共同製作になる一九四九年度作品。監督は「カルメン(1946)」「幻想交響楽」のクリスチャン・ジャックで、スウェーデンの作家ヴィクトル・リュドベルイの小説から、「狂恋」のピエール・ヴェリがクリスチャン・ジャクと共同で脚色し、「大いなる幻影」「永遠の争い」のクリスチャン・マトラが撮影した。音楽はフーゴー・アルフパン、装置はロベール・ジス。主演はスウェデンの有名な女優で後に米国へ渡って「ドン・ファンの冒険」に出演したヴィヴェカ・リンドフォルスで、「情婦マノン」のミシェル・オークレールか相手役をつとめるほか、ルイ・セニエ、アンリ・ナッシェ、マリー・エレーヌ・ダステ、ラウリッツ・ファルク、ヴィベカ・ファルク等、フランス・スウェーデン両国の俳優が助演している。

1949年製作/スウェーデン
原題:Singoalla

ストーリー

一三五〇年頃、スウェーデン南部スメランド地方の湖と森に囲まれたモネスコルドの館には呪がかけられ、代々の男子は必ず若死すると伝えられた。当主のエルランも夢遊病者で夜な夜なさまよい歩く人だった。一日彼は狩に出て、森の中でジプシイの娘シンゴアラと知合い、一目で激しい恋に陥る。そして次の春、再びジプシイがこの地へ来た時、二人はひそかに結婚しエルランは城をすてて、隊商と共に出発した。ジプシイは館の宝物を盗んだ。エルランの母は追手の一隊を率いて後を追ったがジプシイは毒薬を飲ませたエルランを楯に逃亡する。この騒ぎで宝物をかくした男が殺され、その在所を知るのはシンゴアラ一人となった。エルランは館へつれ戻され、十年の歳月が流れた。スウェーデンはペストの流行に荒れはて、シンゴアラはエルランとの間に生れたソルグバーンを連れてジプシイと共に放浪の旅をつづけていた。彼等がモネスコルドの館に近い士地へ来た時、ソルグバーンは秘かにテントを抜け出して館へ行き、召使となって住込んだ。エルランはすでに母親の決めた妻との間に子供をもうけていたが、その生活は決して幸せではなかった。ソルグバーンはエルランの夢遊病を刺用して、彼をシンゴアラのもとへ連れて来たが、彼女を裏切者として憎んでいたエルランは、次の夜故意に夢遊病をよそおってソルグバーンと森へ行った。彼が正気であるのを知った少年は、驚きの余り逃げ出そうとして崖から落ちたが、母親から聞いた宝物を探し、館に届けて息は絶えた。エルランは初めて彼が我が子である事を知り、死体を森へ運んでシンゴアラと共に厚く葬った。二人の愛は十年前と同じく燃え上った。その時ジプシイは館を襲撃し略奪暴行の限りをつくし、そこへ二人は抱合つて帰って来た。そしてシンゴアラは嫉妬にかられたジブシイのアシムのため重傷を負い、半ば精神の狂ったエルランの腕にいだかれて息絶えた。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

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