戦争の真の終り

劇場公開日:

解説

イェジー・ザヴィエフスキーの短篇小説を、彼と「影」のイェジー・カワレロウィッチが共同脚色、カワレロウィッチが監督した戦争犠牲者の悲劇。撮影は「水の中のナイフ」のイェジー・リップマン、音楽は「尼僧ヨアンナ」のアダム・ワラチニュスキーが担当した。出演は「尼僧ヨアンナ」のルチーナ・ヴィニエツカ、舞台出身のローランド・グウォワツキー、アンジェイ・シャラフスキーほか。

1957年製作/ポーランド
原題:Praudziwy Koniec Wielkiej Wojny
配給:東和=ATG
劇場公開日:1965年8月28日

ストーリー

第二次大戦が終って数年たち、人々も平和な生活になじみ、痛ましい戦争の想い出も忘れ去ろうとしている。ある町の落ちついた住宅街、図書館づとめのルージャ(L・ウィンニツカ)の夫ユーレック(R・グウォワツキー)は、戦争中ナチの強制収容所に入れられ、そこで受けた数々の虐待のために言葉も不自由になり、廃人同様の男だった。そして時々起す奇妙な踊りのような発作は、収容所時代のぬぐいされない苦い経験からきているのだ。元建築技師だった夫の恢復と、自分たちの幸福の再来を願って献身的な看護を続けてきたルージャだったが、ともすれば勤務先の上司ステンギエニュの愛情にひかれそうだった。彼女は夫が戦死したものと信じ、ステンギエニュと交際を続けていたのだ。夫の全治の希望は次第に消えていった。ルージャはステンギエニュのくちぞえもあって、夫を静かな田園地方に送りこもうと決心した。そして家政婦ユゼフィーンを付きそいとして同行させることにした。しかし、妻の愛情だけが唯一の頼りだった夫は、妻のこの決意を知った時、生きる望みを失い、自殺してしまった。冬も近づいたある日、公園の中で、ステンギエニュは喪に服しているルージャとユゼフィーンの姿をみとめた。いつまでも残る暗い記憶……。

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