放浪の剣豪
解説
アンソニー・マーシャルのストーリーから、「先生のお気に入り」のマイケル・カニンが妻のフェイ・カニンやアレック・コッペルと共同で脚本を書き「太陽にかける橋 ペーパー・タイガー」のエティエンヌ・ペリエが監督したアクションもの。撮影は「アラジンと女盗賊」のトニーノ・デリ・コリ、音楽は「すてきなジェシカ」のマリオ・ナシンベーネ。出演者は「前進か死か」のスチュワート・グレンジャー、「すてきなジェシカ」のシルヴァ・コシナ、「地獄道28」のクリスティーネ・カウフマン、「戦場を駈ける女」のマリナ・ベルティ、リカルド・ガローネなど。製作は「私生活」のジャック・バール。
1962年製作/イタリア・フランス合作
原題または英題:Swordsman of Siena
ストーリー
トマス・スタンウッド(スチュワート・グレンジャー)は、ロンドンっ子で用心棒稼業をしている。勿論、目的は金。が、女性とのアバンチュールも行うし、剣にかけては無双の達人という御仁。ある日、彼はスペインの保護下にあるシエナにやって来た。その頃、シエナの総督は悪辣なドン・カルロスだった。彼は近々アレコンティ家の娘オリエッタ(シルヴァ・コシナ)と結婚する予定だった。が、市民の反感は、この結婚に承諾したオリエッタにも向けられ、最近彼女のボディガードが相次いで殺された。そこでその後釜にと、スタンウッドが雇われた。オリエッタには美しい妹セレネラ(クリスティーネ・カウフマン)がいた。シエナには一風変った競馬があった。このレースの勝者は町中の尊敬を受けるという政治的にも重要な意義があった。そこで総督のいとこウゴが優勝できるよう、あらゆる手段が講じられた。用心棒に立った初めての夜、スタンウッドはくせ者に襲われた。が、彼は襲いかかる手にはまった指輪を見のがさなかった。その指輪はカルロスの最も信頼しているパレシのものだったからだ。ある日、カルロスは大舞踏会を開き、ウゴとセレネフとの婚約を発表した。が、彼らを憎む彼女が承知するわけがなかった。そのためセレネラは帰る途中矢を射られ、スタンウッドの腕の中で死んでいった。いよいよレースの当日になった。スタンウッドは、突然レースのスタート直前に現われ参加、激しい競争が続けられた。やがてスタンウッドとウゴの争いになった。カルロスは、敗けそうになったウゴを見て射手に命じスタンウッドをねらわせたが、石弓はそれて見物中の婦人にあたった。彼らの卑劣さに市民の怒りが爆発した。すると、やにわにウゴが短剣を抜いてスタンウッドに襲いかかった。が、結果は逆だった。ウゴは死んだ。熱狂の市民は革命に突入、スペイン人はシエナから追い出された。すべて終った。そして、相思相愛スタンウッドとオリエッタは結婚するのだった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- エチエンヌ・ペリエ
- 脚本
- フェイ・ケニン
- マイケル・ケニン
- アレック・コッペル
- 原作
- アンソニー・マーシャル
- 製作
- ジャック・バール
- 撮影
- トニーノ・デリ・コリ
- 音楽
- マリオ・ナシンベーネ