成春香

劇場公開日:

解説

黄男の企画により任煕宰が脚本を執筆、申相玉が製作・監督した映画で、韓国民なら誰一人知らない者のない伝説を題材にしている。撮影監督は李享杓、撮影は丁海俊、音楽は鄭潤柱が担当。出演者は、申監督の夫人崔銀姫をはじめ金振奎、韓銀珍、都琴峰、許長江など。

1961年製作/120分/韓国
原題または英題:The Story of Sung Chun-hyang
配給:大映
劇場公開日:1962年5月12日

ストーリー

全羅南道南原地方の長官の息子李夢竜は、この地方の衆望を担って科挙(高等文官試験)受験のため日夜勉学にはげんでいた。たまたま端午の節句に当り、夢竜は家来を従え景勝の地広寒桜へやって来た。その途中、彼は美しい女性春香を見染めたが、広寒桜での大宴会の最中再び彼女と会った。夢竜はさっそく召使を遣し彼女を招いたが、身分の違いを恥じた彼女は応じなかった。だが夢竜はあきらめきれず、ある夜春香の家を訪れ母娘に百世の契りを申入れた。彼のあまりの熱心さに母娘とも承知しささやかな祝宴を張った。だが二人の幸は長く続かなかった。夢竜の父が出世し京城へ上ることになったため二人は別れなければならなくなった。同じ頃李長官の後任としてこの地に悪政の噂高い下学道がやって来た。彼は美しい春香の話を聞いて是非に側女になるよう強要した。だが春香が応じないため彼は春香をとらえて体刑を加えた。一方、何も知らぬ夢竜は京城で高文試験に合格し、監察使に命ぜられて全国を視察することになった。旅に出て間もなく南原に入った夢竜は、自分のために三年も操を守り今、下長官のために首をはねられようとしている春香のことを耳にした。夢竜は彼女を救い出す方法を考えた。下長官の誕生祝の宴に家来を連れて乗り込んだ夢竜は、罪科の数々に依って下学道を捕えさっそく春香を救け出した。春香を前に夢竜はその変らざる愛の誠をめでたたえた。春香の死をかけた思いもとげられ、二人は周囲の祝福を受けて幸せな生活に入るのだった。

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