女の部屋

劇場公開日:

解説

「荒野の抱擁」「にがい米」などのイタリアの監督ジュゼッペ・デ・サンティスが演出した愛欲ドラマ。脚本は監督のサンティスをはじめ、フランコ・ジラルディ、トニーノ・グエッラ、エリオ・ペトリの四人による共同執筆。撮影はロベルト・ジェラルディ、音楽は「鞄を持った女」のマリオ・ナシンベーネ。出演者はエレオノーラ・ロッシ・ドラゴ、ラフ・ヴァローネ、新人女優のゴルダナ・ミレティックなど。

1961年製作/イタリア
原題:Le Garconniere
配給:映配
劇場公開日:1962年2月21日

ストーリー

アルベルト(ラフ・ヴァローネ)は一流の建築技師で、家には美しい妻ジュリア(エレオノーラ・ロッシ・ドラゴ)と二人の子供があった。いわば幸福な家庭だといってよい。しかし、その彼にも一つの秘密があった。若い娘ラウラ(ゴルダナ・ミレティック)との情事である。ある土曜日、彼はラウラとの逢いびきに出かけた。行く先は連れこみ用の独身アパートである。が、その日、彼は妻に尾行されていた。午後、ラウラの電話が彼女のところへかかったことから嫉妬にもえた彼女は夫を会社から尾行していたのである。約束通り、そのアパートにやって来たラウラは顔を知っているアルベルトの妻の姿を見て驚き、あわてて、アルベルトの待つ部屋へ入って行った。二人の間にさした暗い影を感じながらも、ラウラは一週間ぶりにアルベルトに抱かれた。しかし、ラウラは自分たちの愛の限界を知った。長年つれそった夫と妻の愛情にはとても立ち入れないとさとったのである。彼女はアルベルトに自分の決心を告げた。彼女は若い。彼女にふさわしい恋人もできないことはないのだ。アルベルトは絶望した。だが、ひたすらに自分を求める妻ジュリアの姿に彼はやっと生きる力をとりもどすのだった。

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