口笛吹けば

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解説

少年と犬の愛情を描いた物語。脚本を監督のファビオ・デ・アゴスティニが書下した。アゴスティニはこれが長篇映画を監督した第一回目のもので、撮影はカルロ・ディ・パルマ、音楽はロマン・ヴラドがそれぞれ担当している。出演はこの映画のために監督によって偶然に発見されたシルヴァーノ・オルランド少年、他にアンナ・マリア・フランチェス、ポリドール、レティツィア・ステファン、それにアゴスティニ監督がオルランド少年の兄に扮して出演している。

1956年製作/イタリア
原題:Lauta Mancia
配給:東和

ストーリー

チータは利口な犬だ。御主人は立派な邸に住む若い奥さんだがとても可愛がってくれる。ところが奥さんに赤ん坊が生れたためチータはすっかり忘れられた。よし、家出だ、チータは街へさまよいでた。奥さんは大慌てで探したが見つからない。それも、そのはずチータは旅芸人に拾われていた。しかし芸のできないチータは間もなく追いだされ、またも放浪の身。見なれた御主人の自動車が走ってきた。懐しさの余りチータは後を追ったが、気づかぬ車の御主人は、そのまま走り去った。くたびれて気を失いかけたチータは可愛い男の子に拾われた。男の子は五つでモスカ(シルヴァーノ・オルランド)という。母は死んでいなく、家族は、お婆さんとお父さん、それに兄さん夫婦と小学校に通う姉さんの六人暮し。チータは気が合うというのか、モスカと直ぐ仲良しになった。しかし家計が豊かでないので、兄さんのお嫁さんはチータを飼うことに反対した。が、モスカとチータの余りの仲の良さに、とうとう許した。ところが、ある日チータは犬殺しに捕り、五千リラの金がないと引取れないことになった。貧乏なモスカの家でチータに払う金などない。モスカは泥棒を決心した。このときモスカの兄さんは新聞を読んで、元の飼主が五万リラの賞金でチータを探しているのを知った。兄さんは五万リラを工面してきて、モスカにはチータを連れ戻してやるといいながら元の御主人の邸へでかけた。兄さんは五万リラ受取って帰ってきた。勿論チータと引換えに。モスカは兄さんが嘘をついたことを知った。嘘つきの兄さんの家には帰りたくなんかない。モスカは街へさまよいでた。いじめっ子になった。チータがいなくなってヒネくれたのだ。遠い道を歩いてモスカが大きな邸の門の前にきたとき、突然チータが飛んできた。チータは、もうモスカと離れまいと思った。そこへ御主人の奥さんがでてきた。モスカとの仲の良さに、奥さんはチータを呼んで言った。「チータ、そんなにこの子が好きなら行ってもいいわ。よく考えてね」。チータは悩んだ。大切な恩のある御主人、しかしチータは、やっぱりモスカが好きだった。邸の門をでるチータとモスカを奥さんは、いつまでも見送っていた。

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