「永遠に若く美しく」ドリアン・グレイ 美しき肖像 SpicaMさんの映画レビュー(感想・評価)
永遠に若く美しく
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1890年出版の英国作家オスカー・ワイルドによるほぼ同名の小説を1960年代のロンドンに舞台を移して実写化した作品。
ある日、友人の描いた自分の肖像画を見て、自分の美しさに気づいてしまうドリアン。永遠にこのままでいたい。歳をとりたくない。老いることは醜くなること。自分は絶対にイヤ!と駄々をこねると、あら不思議。願いが叶えられる。そしたらどうなるかな…を考えてみる大人向けの寓話。
欧米では老いを拒否する心理を「ドリアン・グレイ症候群」と呼ぶそう。自然の理を受け入れられないのは、人が歳を重ねることで得られる精神の成熟も得られないことにつながり、幼稚な大人ってことで問題らしい…。
私としては、出先の鏡を見て「誰、このオバさん⁈」と凹んだ時なんかにこの映画を思い出して、「ずっと若いって有り得ないって。それにさ、ずっと若くてもそんないいことばっかりでもないよ」と自分を慰めようと思った。笑
主演のヘルムート・バーガーの美青年ぶりや、ナルシスティックな態度がとてもナチュラルだった。
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