別れの朝(1971)のレビュー・感想・評価
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月光 と 白馬
フランス南西部ランド地方の
没落しつつある家族を中心に描かれる占領時代の物語
森、海岸松、大西洋に面する砂丘、動植物などの
自然がたっぷり描かれるが
ドイツ軍が屋敷を占拠し物資を徴発してしまう映像に心がざわざわする
音楽もプロパガンダのひとつに…
この時代、この地域もだいぶ破壊されたようだが
途中はさまれる予知夢のような映像や結末からも
自然や土地にも報復されるドイツ軍みたいなものを連想した
棺桶セレモニーみたいなのもあった
ニナとの馬をはさんだ交流や関係から
将校の冷たさ、迷いなさがほどけ人間性を取り戻していくが
戦時下では破滅につながる
愛が懐柔になってたりして
耽美的な映像だけど苦い
月と白馬はギリシア神話では女神と関連付けられる
セレネSelene、アルテミスArtemis
またフランスにはケルト神話の痕跡もあって
そこにはリアノンRhiannonという女神もいた
白い牝馬に乗り死者の魂を死後の世界に導くらしい
原作をちょっと読んでみたいとも思わせる映画でした
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