恍惚地獄

劇場公開日:

解説

麻薬とセックスの非行にただれる、北欧のハイティーンの生態を描いた作品。監督・編集はノルウューの社会派監督オイビンド・ベネロード、脚本はヴィシオル・ボルグとオイビンド・ベネロードの共作。撮影はラグナール・シューレンセン、音楽はエジル・モン・イベルセンがそれぞれ担当。出演はシグリッド・フーン、リーレヨルン・ニールセン、ゲオルク・リヒター、ランデ・ボルヒ、ペール・トフテなど。

1970年製作/スウェーデン・ノルウェー合作
原題:Heaven and Hell
配給:大映第一フィルム
劇場公開日:1970年6月13日

ストーリー

ノルウェーの首都オスロ。この美しい都会の若者たちの間でも、麻薬遊びが流行していた。明るい健康さにあふれた高校生の恋人同士エヴァ(S・フーン)とアルヌ(L・ニールセン)も、同級生の家で開かれたパーティで、初めて麻薬ハシーシを口にした。そのけだるい解放感と恍惚が、その日以来、二人を麻薬のとりこにしてしまった。そして、麻薬を手に入れるため、ついにエヴァは〈クラブ13〉の経営者ザテック(P・トフテ)ハに体を許してしまった。娘の変化にようやく気がついたエヴァの両親(G・ルヒテル、R・ボルヒ)は、受け持ちの先生から真相を聞き、愕然とした。そして、父親は〈クラブ13〉で若者の非行を煽動しているオルハイムのところへ行ったが、追いかえされてしまった。その後、エヴァはアルヌと共に家出をしたが、すぐに保護され、さっそく入院させられてしまった。それから数カ月後、治療に専念していたエヴァは、すっかり以前の健康な姿に戻っていた。ところが、そうしたある日、彼女のところへアルヌから「一緒に外国へ行こう」という手紙が来た。まよいぬいたエヴァだったが、過去の甘く苦い想い出をすてきれず、アルヌのもとへ走った。その為、彼女の母親はショックで倒れ、激怒した父親は、オルハイムを殺害してしまった。そのころ、二人はデンマークをさまよっていた。そして、金にこまったアルヌは、最後の手段としてエヴァの体を利用することを考え、エヴァもやむなくそれに応じた。かつての明るい二人は、もうその片鱗もみえなかった。こうして得た金を、二人はすぐLSDにかえた。ハシーシではもう二人の体は、満足できなかった。そしてその強烈な幻覚の中で、アルスは、屋根から飛びおり、即死してしまった。それを目撃したエヴァは、何の感情もなく、ただめくるめく幻覚に、天国と地獄の境をさまよいつつ、狂ったような絶叫をあげているばかりであった。

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