五つの夜に

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解説

戦争で引き裂かれた男女が17年ぶりに再会、愛を取り戻すまでを5夜のエピソードで描く。監督は「ヴァーリャ! 愛の素顔」のニキータ・ミハルコフ、アレクサンドル・ボロージンの原作を基にアレクサンドル・アダバシャンとミハルコフが脚色。撮影はパーヴェル・レベシェフ、音楽はM・ブランク、美術はアレクサンドル・アダバシャンとアレクサンドル・サムレキンが担当。出演はリュドミラ・グルチェンコ、スタニスラフ・リュブシン、ワレンティナ・テリーチキナなど。

あらすじ

1950年代後半のモスクワ。スターリンの死後はじまった“雪どけ”の時期。市民生活に明るさと豊かさがみなぎり出していた。アレクサンドル・イリーン(スタニスラフ・リュブシン)は、休暇でモスクワに来て、ガールフレンドで食糧品店に勤めるゾーヤ(ワレンティナ・テリーチキナ)のアパートに来た。ゾーヤは彼に気があり、彼にホテルから自分のアパートに移るようにすすめた。その時、窓から街を見たイリーンは、偶然、かつて自分が愛していた女性タマーラ・ワシーリェヴナ(リュドミラ・グルチェンコ)が住んでいたアパートが向かいにあるのを思い出し、彼女を訪ねた。戦争で二人の愛が引き裂かれてから17年ぶりの再会である。彼女は戦争で母を亡くし、甥のスラーワ(イーゴリ・ネフェードフ)と暮らしていて、まだ独身。工場で部長を勤めていたイリーンは、ボドゴルスクにあるソ連最大の化学コンビナートで主任技師をしていると話す。そして、その日はタマーラのアパートに泊る。夜中にスラーワは、電話局に勤める女友だちカーチャ(L・クズネツォーワ)を連れてきた。タマーラは、そんなスラーワを叱った。イリーンはスラーワと意気投合し、翌日、カーチャと三人でタマーラの誕生祝いの準備をするが、帰って来たタマーラは、そんなイリーンのやり方が気に食わない。イリーンは部屋に閉じこもる。その部屋からイリーンのギターと恋の歌が聞こえてきた。翌日、イリーンとタマーラが、かつて最初のキスを交わした階段のところに立つ。イリーンはタマーラを抱擁し、かつての愛を取り戻そうとするが、タマーラは心の整理がつかない。そんな彼女の気持ちを察してイリーンはその場を去った。二人が再会してから四日目、イリーンのことが気がかりなタマーラは、学友だというチモフェーエフ(アレクサンドル・アダバシャン)から、イリーンは大学を中退しボクサーになり、リングで指を痛めて運転手になったことを聞いた。その翌日、イリーンは、ゾーヤを訪れ、その後にカーチャに会った。彼は、彼女にはじめて、タマーラと戦争で別れた時のことを語り、彼女に見送られて汽車に乗った。その頃、タマーラも、自分の部屋で、別れの日のことを思い出していた。やがて、カーチャ、続いてチモフェーエフがタマーラの所にやって来た。チモフェーエフは、イリーンが大学で正論を曲げず、追放され労働者の道を選んだと真実を伝えに来たのだ。ついにイリーンが戻って来た。彼はタマーラに許しを乞い別れを告げに来たのだ。しかし、そんな彼をタマーラは引きとめ、言った。「あなたを誇りに思うわ」。イリーンの心にはじめて安らぎが訪れるのだった。

1979年製作/ソ連
原題:ЛЯТЪ ВЕЧЕРОВ
配給:シネセゾン

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