劇場公開日 1960年10月20日

「リストの聖と俗」わが恋は終りぬ jarinkochieさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5リストの聖と俗

2022年4月3日
Androidアプリから投稿

リストはサラサラヘアのイケメンというイメージだったので
ボガードのもみあげに違和感

でも彼の童顔(?)を考えるとサラサラは似合わないだろうな

リストの俗の部分もかなり表現されている
問題の「超絶技巧」の演奏場面はそつなくクリア

ウクライナの半分の価値がリストにあるのか?と
ワイマールの大公妃がカロリーネに問いかけているのが
面白かった

ニコラスのリスト(ハンガリー人ピアニスト)を見る目も
マリーのロシアを見る目も微妙

演奏会はどこも盛況
〈なんてったってアイドル〉状態

宮殿、演奏会場、衣装の豪華さには目を見張る

ボガードは涙目になるが 妃との悲しい別れは
あまり感じられなかった
キャプシーヌは美しく 王女らしかったが
やはりパージェがいちばん感情表現が豊かな気がした

大公妃役の女優には余裕が感じられる

マリーやカロリーネなどの恵まれた女性が
天才音楽家に惹かれるのは
その作品に自分を投影したい、という想いもあるのだろうか

大衆に支持された天才はやはり 無敵

jarinkochie