続類猿人ターザン

解説

「類猿人ターザン」の続編として、エドガー・ライス・バロウズの小説には殆ど依拠せずハワード・エメット・ロジャースとレオン・ゴードンが書き下ろしたものを「旅客機の怪盗」のジェームズ・ケヴィン・マッギネスが脚色し、美術監督だったセドリック・ギボンスが監督にあたり「藪睨み武勇伝」のチャールズ・E・クラークと「エスキモー(1934)」のクライド・デ・ヴィナが共同撮影した。出演者は「類猿人ターザン」と同じく主役ジョニー・ワイズミュラー、相手役モーリン・オサリヴァン及びニール・ハミルトン、助演フォーレスター・ハーヴェイで、他に新たに「愛の鳴咽」のポール・キャヴァナー、ネーサン・カリーが加わっている。

1934年製作/アメリカ
原題または英題:Tarzan and His Mate

ストーリー

アフリカの蛮地、ムチア絶壁の彼方、神聖なる像の国として原住民が恐れ戦く、人後未踏の地に野生の白人類猿人として知られるターザンと同棲の決心をしたのはかのイギリス娘ジェーン・パーカーであった。彼女を恋する青年ハリイ・ホルトは一度諦めて引き上げたものの既に1ヶ年を経過した今日かならずジェーンは文明国に帰りたがっていることと察し勝又、無数の象牙を本国に運んで巨万の富を得る野心から彼の友人で金満家のアーリントンを語らい、2度目の遠征を企てることになった。遠征隊はムチア絶壁の麓までは無事に辿り着くことができたがそこで猛獣な怒人の襲撃を受け悪戦苦闘の最中ターザンが風の如く現われその率いる象車によって原住民を一撃の下に蹴散らしてくれた。一行はそれより「象の墓場」賭してしられる不思議な土地を目指して進んだ。その愛でホルトは期待に反してジェーンが心からターザンと住むことを幸福に思い、しかも望郷の念のないことを知って彼女への恋を諦めたが、初めて彼女に会い彼女の美に打たれたアーリントンは何とかして彼女をターザンの手から奪って本国に連れて帰ろうと野心を起こした。ホルト一行の目的が象牙を運び去ることであるのを知ったターザンは本能的にそ挙を憎み一行が象牙に手を付けることを拒んだ。蛮地に於けるターザンの命令は絶対である。ホルトは2つの目的が何れも画餅に帰したことを悲しんだが大人しく運命に服従した。しかし腹黒いアーリントンは表面ターザンの命に服従した様に見せ掛け卑怯にも彼の油断を見すまして背後から拳銃の一書きを加え、彼が河中に落ちて溺れるのを見届けてからジェーンそのほかの一行にはターザンは不意にワニの襲撃を受けて死んだと偽った。半信半擬の中にもジェーンは諦めて彼らと本国への帰途に就いた。ターザンは忠実な河馬や猿のために危ない一命を救われた。彼の忠僕類人猿のチタはジェーンの一行を追ってターザンの健在を告げた。喜んで引き返そうとするジェーンとその一行は最も慓かんなる食人種「獅子牙族」の襲撃にあって1人1人彼らは倒れた。ホルトもアーリントンも遂に非業の死をとげた。チタの報告に危急を知ったターザンは数100頭の象を呼び寄せて現場に急行し「獅子牙族」を蹴散らしてしまった。かくてターザンはジェーンは巨象の背に乗って再び幸福な彼らの「故郷」に引き返すのだった。

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