楽天伯爵
解説
「ロマンスの街」「ある雨の午後」のフランシス・レデラーと「青春万歳」「百万弗小僧」のアン・サザーンが主演する映画で、エルマー・デイヴィスが書き下ろし、「南瓜おやじ」のヴァジニア・ヴァン・アップが脚色、「過去から来た男」「女罠」のハロルド・ヤングが監督、「放送豪華版」のハリー・フィシュベックが撮影したもの。助演は「丘の一本松」のフレッド・ストーン、「結婚十分前」のビリー・バーク、アーネスト・コサート、グラント・ミッチェルその他である。
1936年製作/アメリカ
原題または英題:My American Wife
ストーリー
オーストリアのフェルナンド・フォンウント・ツウ・ライデンナハ伯爵はアメリカの金持ち娘メリー・カンティリオンと結婚し、彼女の故郷アリゾナのスメルター市にやって来た。スメルター市今日の繁栄はメリーの祖父レイフが西部開拓の一番槍を入れ金鉱を発見したことに始まっている。息子のロバート等はカンティリオン銀行を経営し市で重きをためしている。しかしレイフは成金根性が大嫌いでロバートやその妻マーガレットの社交的上流遊びを嫌い、昔ながらの素朴な牧場に住んでいた。メリーが貴族と結婚したことにレイフは大いに不満で、フェルディナンドに気心を許そうとしなかった。しかしフェルディナンドは彼の属していた貴族社会の生活を嫌い新鮮で自由な生活を希んでメリーと結婚し、この地へやって来たのである。だがマーガレットやメリーは伯爵という肩書きに憧れてフェルディナンドの気持ちが分からなかった。ロバート等は彼を仕事の無い副社長に任命した。メリーの財産管理、晩餐会が彼の仕事だった。彼はこうした社交生活を嫌ってレイフの牧場を訪れ飾り気のない生活を楽しむうちに、彼とレイフはお互いに理解しあうようになってくる。フェルディナンドの牧場通いはメリーやマーガレットの気に入らず、殊にある夜の晩餐会にレイフが軍人の服装で来た事から、メリーとフェルディナンドの意見が衝突し、翌日彼は新鮮な生活を求めてメリーと離婚する決心をし、土地を買ってそれを耕す事になった。彼が去って後、メリーは始めて自分の浅はかさを覚り、真実の愛に目覚めてレイフに連れられてフェルディナンドの牧場へ駆けつけた。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ハロルド・ヤング
- 脚本
- バージニア・バン・アップ
- 原作
- エルマー・デイヴィス
- 製作
- アルバート・ルイス
- 撮影
- ハリー・フィッシュベック