野獣ども地獄へ行け
解説
ロバート・ブルームフィールドの小説『見知らぬどうしが会う時』を、ロバート・ヒルとマイケル・エルキンスが共同で脚色。アルバート・ザグスミスが監督した米伊合作のアクション。撮影はリカルド・パロッティーニ、音楽は「ベイルート作戦・危機突破」のカルロ・サルターが担当した。出演はジェーン・マンスフィールドとキャメロン・ミッチェルのほかに「堕落」のイザ・ミランダ、イボール・サルター、ドディ・ヒースなど。
1964年製作/アメリカ・イタリア合作
原題または英題:When Strangers Meet
ストーリー
イタリアの小さな港町にコスチス(イボール・サルター)という男が情婦ダーリン(ジェーン・マンスフィールド)をつれてやって来た。彼は数時間前、豪華客船から現金100万ドルを奪った強盗で、金を1人じめするため、すでに相棒のコーベット(キャメロン・ミッチェル)を殺していた。鋭い嗅覚でコスチスの正体を見破ったのは、ホテルのマネージャー、リビオだった。彼はコスチスが高飛びするために用意したボートに妹のサンドラを忍びこませ、100万ドルを横取りする計画を立てた。コスチスとダーリンがボートに乗りこんだ時、サンドラを縛りあげ、血だらけの顔でピストルを持って彼らをむかえたのは、殺されたはずのコーベットだった。絶壁の上から海中に蹴落されたのだが、九死に一生を得たのだった。ピストルを持つコーベットを指揮者に一味はトラミロス島についた。リビオも後からやって来た。全部が全部、100万ドルのためには人殺しも平気でする野獣どもだった。コーベットはコスチスから奪った金をピアノの中へ隠した。異様な雰囲気の中で、コスチス、リビオが何者かに殺された。その直後、コーベットがピアノの中を調べてみると、金はなくなっていた。家中を探しまわる彼のそばにやって来たサンドラが、突然、愛の告白をした。あまりに不自然だった。コーベットが、いきなりサンドラの衣服を引き裂くと、彼女の下着には、100万ドルの紙幣がぎっしりと縫いつけられていた。抱きつくふりをしてピストルを奪ったサンドラと、それを追うコーベット。2人は絶壁のふちまできてしまい、足をふみはずして海中へ落下。サンドラの下着から、100万ドルの紙幣だけが、花びらのように空中に舞った。それを見ていたダーリンは、手をさしのべて、海へ入っていった。彼女もまた、紙幣以外、何物も目に入らないようだった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- アルバート・ザグスミス
- 脚色
- ロバート・ヒル
- マイケル・エルキンス
- 原作
- ロバート・ブルームフィールド
- 撮影
- リカルド・パロッティーニ
- 音楽
- カルロ・サルター