焼き餅騒動絹の靴下
解説
シリル・ハーコート氏作の舞台劇をベアトリス・ヴァン女史が映画的に改作し、ジョセフ・F・ポーランド氏が脚色し、「後家さん御用心」「大学生活」と同じくウエズリー・ラツグルス氏が監督したもので、主役は「猫とカナリヤ」「後家さん御用心」出演ローラ・ラブラント嬢で、「知略三段返し」「奔流天に騰る」等出演のジョン・ハロン氏が相手役を演じ、ウィリアム・オーステイン氏、オテイス・ハーラン氏、ヘイニー・コンクリン氏、バー・マッキントッシュ氏、マーセラ・デーリー嬢等が助演している。
1927年製作/アメリカ
原題または英題:Silk Stockings
ストーリー
サム・ソーンヒルと彼が好いて好かれて夫婦になった愛妻モリーとは、些細なことから争論を始めることが珍しくなかった。とはいえ他愛もない痴話喧嘩のこととて、いつも直ぐに仲直りするのだった。新婚早々の彼らにはそれは寧る一種の娯楽とも言えるものだった。ところがある日のことサムは昼食を食べにとある食堂に行くと、知り合いのヘレン・ウイザースという女に逢った。ヘレンは悪戯っ気から絹の靴下をサムのポケットにそっと入れて置いた。その日はソーンヒル夫妻の結婚記念日だったが、モリーは何日になく良人サムの帰宅が遅いので第1回の結婚記念日だというのに何うかしたことかとやきもきして待っていた。ところへようやく帰って来たサムのポケットからハンカチの変わりに女物の絹靴下が出て来たので、モリーはかんかんに怒ってサムの弁解にもてんで耳をかさなかった。とどのつまり離婚訴訟ということになり、夫婦は別居することになった。かくて冬去り春も去って夏が来た。離婚の判決は未だ決定的ではなかったので、サムが示談を申し込めばそれで離婚は却下となる筈だった。モリーは別れたことを思った。そしてモリーが避暑に行った同じ海を決してサムの寝室へ忍び込んだ。ところがそれがサムの室だったので大騒動になった。そして間違いの喜劇は喜劇を生んで波瀾重畳したが、結局愛し合っているモリーとサムとは目出度く元の鞘に納まった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ウェズリー・ラッグルス
- 脚本
- ベアトリス・ヴァン
- 脚色
- ジョセフ・F・ポーランド
- 原作
- シリル・ハーコート
- 撮影
- ベン・F・レイノルズ