「トリはジャニスでもオーティスでもジミヘンでもない!」MONTEREY POP モンタレー・ポップ kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
トリはジャニスでもオーティスでもジミヘンでもない!
モンタレー・ポップ・フェスティバルといえばジミヘンのギター燃やすパフォーマンスで有名。ほぼほぼそれを観に行った。
ドキュメンタリー映画だから音楽だけではないこともわかっていた。でもガッカリはしない。椅子で着席だったんだ?とか意外とみんな座ってるなとか、もう少し暑い中という印象があるのに意外と寒そうだなとか、会場の感じを知ることができてよかった。
音楽的にはもちろん素晴らしいのだが、何よりも音がすごくよくて驚いた。映画館も頑張って大きな音で聴かせてくれたので感謝。1967年のフェスだから知らないアーティストもそれなりにあったりする。でも、基本的には後々大御所になったり、早くに亡くなり伝説となったアーティストが多く出ているのが嬉しい。
サイモン&ガーファンクルがやたら若かったり、The Whoのパフォーマンスがハチャメチャだったり、The Animalsがストーンズのカバーやってたりしたのは印象に残る。でも、やはりジャニスとオーティスとジミヘンがすごかった。カッコよすぎて、ちょっと別格の存在感。3人ともその後すぐに亡くなる(オーティス・レディングなんてこの年末)からそう思ってしまうのか、神がかっていた気がする。そういう意味でも貴重なライブ映像だ。
ジミヘンがギターを燃やすパフォーマンスを観て、あぁーいいもの観たなー、これで終わりかーなんて思っていたが、続きがあった。流れてきたのはラヴィ・シャンカールのシタール。夜までやっていたはずのフェスなのに昼間の映像だったから少し違和感を覚えたが、徐々にわかってきた。この演奏をトリにしたかったのか!と。久々にライブ(映像)を観て衝撃を受けた。本当にすごかった。あの総立ちも納得だ。いいものを観た。