燃ゆる愛歌

解説

「人生交響楽」「アビーの白薔薇」のジーン・ハーショルト氏が 主演する映画で、エドワード・ロック氏作の舞台劇に基づいて「老番人」「恋は異なもの」のジュリアン・ジョセフソン氏が脚色し、「悪魔(1928)」のレノード・ホフマン氏が監督したもの。助演者は「風雲の天地」「大学の地廻り」のキャスリン・クロフォード嬢、イタリア生まれの新進ジョン・ラインハルト氏「熊馴らしの娘」「北欧の海賊」のルロイ・メイソン氏、「街の天使」「懐しのアリゾナ」のヘンリー・アーメッタ氏等で、「がらくた宝島」「仮の塒」のジェローム・アッシュ氏が撮影している。部分発声版8巻、無声版6巻。

1930年製作/アメリカ
原題:The Climax

ストーリー

アデーラ・ドナテーリは美しいイタリア娘で、世界的名声を持っ ていた亡き母親と同じように芸術の栄冠を得たいと望んでいた。アデーラの希望を達させてやりたいと思う彼女の祖父アントンは、孫娘をルイジ・ゴルファンティに弟子入りさせた。ゴルファンティは今こそ引退しているがミラノのオペラ座の指揮者として令名高く、アデーラの亡き母も彼の指導によって大成したのであった。アデーラは懸命に練習を始めたが、ゴルファンティの息子ピエトロとやがて恋し合う仲となった。ピエトロはアデーラのためにラヴ・ソングを書いた。アデーラの美しさに心を惹かれたのはピエトロのみでなく若手の医師ガルドーニもまた彼女を恋した。ゴルファンティはアデーラの進境著しいのを認め、丁度米国の名高い興業師ペリーニが来遊しているのを幸い一アデーラの歌を聞いてもらうように取り計った。ところがその当日アデーラは祖父が危篤だという知らせを受け取り、駈けつけた時には祖父は息を引き取った。悲しみにとざされて彼女はペリーニの前で歌った。ペリーニは咽喉を手術したら良い声になるだろうと言って去った。ゴルファンティはあらゆるものを犠牲にしてアデーラの手術に要する費用を調達し、ガルドーニ博士に一切を委ねた。ピエトロとアデーラとの仲を嫉妬している博士は彼女の声の潰れるような薬を与えた。ゴルファンティは博士がアデーラを恋していることを知り、息子のピエトロに彼女を思い切れと勧めた。かくてアデーラと博士との結婚式の日となった。ピエトロは花嫁がすでに来たことを知らずに、彼がアデーラのために作曲したラヴ・ソングをオルガンで奏した。感動したアデーラは歌いだす。彼女の声は害なわれてはいないのだった。ガルドーニ博士は深い自責の念に駆られて永久にアデーラの前から姿を消した。

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