見えざる手

解説

「雷岳の危難」等主演のアントニオ・モレノ氏が、今度はポーリン・カーレイ嬢を対手として演じた連続大活劇で、カーレイ嬢は女賊と女探偵の2役を演じている。「大奮迅」と同じくグレアム・ベイカー氏の脚色で、連続映画界には初めてのウィリアム・J・ボウマン氏の監督である。ユニヴァーサル支社に輸入されて、1921年7月23日から日本館で封切りされた。

1920年製作/アメリカ
原題または英題:The Invisible Hand

ストーリー

「鉄の手」という悪漢団がサンフランシスコに猛威を振るった。敏腕なる刑事ジョン・シャープは部長バーネットの命令によって彼等の捕縛に出発しようとした。部長の秘書ジャック・ブラックは悪漢団の間諜であった。彼はシャープの出発をサンフランシスコの「鉄の手」まで電報で報告した。シャープは早くもブラックが間諜であることを見破った。この女賊ヴァイオレットXはブラックと相談の上「鉄の手」の許へ出発しようとしたが非常線を張っていた刑事に捕らえられる。これは婦人探偵アン・クロフォードにとって絶好の機会であった。彼女は「鉄の手」とヴァイオレットとが未知なのを幸いとし自ら彼女に扮して単身賊団の真中へ乗り込んでくる。サンフランシスコへの途中ジョン・シャープは悪漢の毒手に襲われた。名探偵対兇賊団の争闘の幕はかくして開かれたのである。

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