紅ばらの唄

解説

「奔流恋を乗せて」「大学のブラウン」等と同じくジャック・コンウェイ氏が監督した映画。「殿様専門娘」「あれ」等を書いたエリノア・グリン女史の小説、“The Reason Why”を、ケイリー・ウィルソン氏が脚色したものである。主役は「からくり四人組」「男子凱旋」出演のアイリーン・プリングル嬢と「栄光」「ボクシング修羅王」出演のエドモンド・ロウ氏。フィリップス・スモーリー氏、アントニオ・ダルジー氏、エディス・チャップマン夫人、それからエニッドベネット嬢の妹キャサリン・ベネット嬢などが助演している。

1925年製作/アメリカ
原題:Soul Mates

ストーリー

金持のフランシス・マークリュートはどうかして英国の貴族社会に乗り込もうと苦心の結果、己が金を借りている若いタンクレッド卿を、その弱身に附け込んで自分の姪のヴェルマと結婚させ、而して自らは貴族社会の仲間入りをしようと考え附いた。が当人2人は互に顔も見知らず、ヴェルマはヴェルマでこの伯父の不当な望みに腹を立てていた。一方、タンクレッドは未だマークリュートの真の望みを知らずに彼に会いに来た。その途中、タンクレッドはヴェルマと知り合いになった。2人は互に恋し合った。が、2人は互の名も身分も明かさずに別れた。その夕、タンクレッドはマークリュートの家を訪れた。伯父はヴェルマに彼と結婚すれば、自分の持っている彼への債権を帳消しにしてやると云った。ヴェルマはそこでタンクレッドが単に、金を目当てとして己れに恋をしかけたのだと誤解し、彼が色々と弁解してもそれを聞き入れなかった。しかし、兎に角、結婚の式は挙げられ、ヴェルマはタンクレッドの妻となったにはなった。けれどもヴェルマは形式だけの妻を頑固に続けて行った。タンクレッドは憤慨して金を工面してマークリュートへの借りを返し、そして彼女の愚かしい誇りを罵り、離婚してしまう云を云い放った。ヴェルマは始めて己れの誤解を覚り、彼の跡を追った。そして2人は本当に心から打ちとけて結ばれる。

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