百米恋愛自由型
解説
チャールズ・W・ゴッダード、ポール・ディッキー合作の舞台劇から「小間使(1931)」のアデロイド・ヘイルブロンとカロリン・フランクの二人が脚色、「偽りのマドンナ」「電話の復讐」のスチュアート・ウォーカーが監督にあたった映画でっさつえいは「陽気な中尉さん」のジョージ・フォルシー担当。主なる出演者は「陽気な中尉さん」「暗殺者」のクローデット・コルベール、「大西洋横断」のエドモンド・ロウ「めくらの鼠」のスチュアート・アーウィン、ロバート・ストレンジ、ジョージ・ミーカー、ヒレナ・ロイス等である。
1932年製作/アメリカ
原題または英題:The Misleading Lady
ストーリー
ヘレン・スティールは未来のスターを夢見て芸道に精進していたが演出者のパーカーは彼女が演りたがっていた役を他の女優に振った。理由は彼女が男を誘惑するヴァンプの役に適さないからと言うのであった。その中にパカーや彼女は友人たちと週末に山へ旅行したが一行中にジャック・クレインゲンという探検家が加わわっていた。彼は女には眼もくれぬ男らしい男だった。ヘレンはパーカーにこのクレイゲンを見事虜にして、帰るまでに結婚を申し込ませて見せると告げ、若し彼女が成功すれば彼女は演じたがっている役を振って貰えるが、失敗すればパーカーのいうことを聞くという約束をした。で、彼女は早速クレイゲンを誘惑しに掛かった所みごとに奏功して彼は結婚を申し込んだ。自分の勝利を証明するため彼女はそっと彼の求婚の言葉を蓄音機のレコードに吹き込んだ。しかし彼の求婚の真剣さに彼女の方が彼に参ってしまった。ところが何も知らない客の独りがそのれこーどを掛けたため、クレイゲンは欺かれたことを知り、腹を立てて先へ帰って行った。レヘンは彼をさがし、彼をダシに使って役を振って貰おうとしたことを詫び、しかし本当に彼を愛していることを彼に納得させようとしたが、彼は取り合わないので女が真剣か冗談かの見分けもつかない迂闊さを皮肉り、女を一人捕まえて研究室につなぎ科学的に観察したら良かろうと言った。これは妙案だと考えた彼は早速ヘレンを外套にくるみパーカーが乗って来た飛行を失敬して淋しい漁師小屋に連れていき鎖で暖炉に繋いだ。ところがこの小屋は逃走した気狂ポニーがひそかに隠れ家としていた。この狂人は自分をナポレオンだと思い込んでおり、小屋には鉄砲や弾薬が置いてあるので危険この上ない。そこへ酔どれや新聞記者や気狂病院の看護人や、パーカー等がごやごややって来て、めまぐるしい騒ぎの揚句、皆が潮のひくように去った後にヘレンとクレイゲンはつまでも抱き合っていた。
スタッフ・キャスト
- 監督
- スチュアート・ウォーカー
- 脚色
- キャロライン・フランケ
- アデレイド・ヒールブロン
- 原作
- チャールズ・W・ゴダード
- ポール・ディッキー
- 撮影
- ジョージ・J・フォルシー